第一話 ゲームスタート
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目を開けるとそこは銀世界……ではなく街だった
しかも、《始まりの街》だった
……、ホワイ? なぜに?
と、頭に疑問符を大量に浮かべながらあたりを見回すと、見知ったやつが見えた
ベータテスト時代の知り合いだ。俺はとりあえず声をかけることにした
「おーすキリト。 ……ん? デート中……、か?」
「「違う!!」」
「いや、そんな照れるなって。 もう息ピッタリじゃないか」
「あのなあ……、男二人が並んで立っててなんでそう思えるんだよ」
「いや、さっきそこらへんでそんな光景見たから」
「「「…………」」」
微妙な沈黙が三人を包んだ
「とりあえず……、おめぇキリトの知り合いなんだよな? 俺は《クライン》ってもんだ、よろしく頼むぜ!」
痛々しい沈黙を破ったのは、長身のバンダナを付けた男だった。話を聞くとどうやらキリトに戦い方のレクチャーを受けていたらしい
……ん? キリトがレクチャーなんてめずらしいな。 やっぱりこの二人……
「だからちげぇって!」
「何も言ってないぞ俺」
「そ、そうか? なんか言われたような気がしてよ」
どうやらクラインはツッコミ、と
でも、なるほどな。初対面なはずなのにここまで自然に相手の懐に入れて、しかも不快じゃない
ベータテストのときあまり人とつるまなかったキリトがレクチャーを引き受けたのもわかる気がする
「ちなみに俺は《キョウ》だ。 よろしくな。 ところで……」
周りを改めて見回してから、俺は言った
「狩りをしてたら強制的にここに飛ばされたんだが、二人は何か知らないか?」
「いや、わからない。 俺も今ここに転移してきたところなんだ」
そう答えたのは《キリト》という名前のベータテスター時代からの知り合いだ。黒髪に長身の片手剣使いで、ベータテストの時に同じ片手剣使いのよしみでさっきまで俺がやっていたクエストを協力して終わらせた。その時の縁で時々パーティを組んでいたこともある
「にしてもログアウトできないなんてよ……やべぇオレ様のアンチョビピッツァとジンジャーエールがあー!」
キリトの案外余裕そうだなという呟きを聞きながら、俺は今何か引っかかる言葉を聞いたような気がした
「おい、クライン……今、なんて?」
「いや、だからオレ様のアンチョビピッツァと 「いや、その前!」 ログアウトできないってぇ所のことか?」
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