第六十七話 春休みが終わってその三十九
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「嫌いだと顔も変わる位なので」
「そう、そしてその癖性分をね」
「私が、ですか」
「なおしてあげたらいいよ」
「どの人もそう言われますね」
奥華の人だけでなく友達もです。
「そのことは」
「それが千里ちゃんにとってもいいことだよ」
「だからですか」
「そうだよ、人を助けて我が身助かるでね」
それでというのです。
「千里ちゃんもだよ、そこからもあるし」
「そこからもですか」
「そこはおいおい千里ちゃんがわかればいいよ」
「そうなんですね」
「そう、あとね」
「あと?」
「阿波野君のご両親はおぢばに帰ってこないけれど」
それでもというのです。
「大叔母さんは時々帰って来るからね」
「新一君のですか」
「そう、初代さんはね」
「だからですか」
「その人とはお会いしたらお話したらいいよ」
その時はというのです。
「是非ね」
「そうですね、どんな方か」
「物凄くいい人だよ」
「そんなにいい人ですか」
「あんな穏やかで何でもほんまやなって頷いてくれる人いないよ」
「そうした人ですか。そういえば」
私が聞く限りはです。
「新一君もいつもその人のことよく言っていますね」
「大叔母さんがお二人いてね」
「お二人共ですね、何か父方のお祖母さんは嫌ってますけれど」
いつものとんでもないレベルの嫌悪感と憎悪を剥き出しにして憎々し気に言うのでわかります、こんな好き嫌いがはっきりした子もいないです。
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