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ツバサ -DECADE CHRoNiCLE《ディケイドクロニクル》-
第15話:協力者とコクハク
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モコナはサクラの様子を見て悲しそうな表情を浮かべ、声をかけようとする……。
―――だがその前に、そんなサクラを、ハルは優しく抱きしめた。
「……ごめんね、そんなにサクラちゃんが思い悩んでいたなんて」
「ハルさん?」
「だけど、ずっと言わないってのはやめてね。今じゃなくてもいい、けどいつかは勇気を振り絞ってその言葉を伝えてね」
「勇気を振り絞って……」
「うん、そう。その気持ちを言わないと、死ぬほど一生後悔すると思うから……」
ハルの呟いた言葉がサクラを抱きしめている力を強くする。
その気持ちをモコナは読み取った。
「ハルもサクラも、大切な人を思うのは一緒なんだよね…」
大切な人を思う彼女たちの気持ち。
その心は、彼女達の内に秘めることにした。
―――――
その後、サクラを送り届けたハルは一人暗くなった帰り道を歩いていた。
そんな彼女に声をかける者がいた。
『ハルちゃ〜ん……いいのぉ?弱み晒しちゃって?』
「別にいいわよ。あの子は悪い子じゃないから」
何処にも人影がないのにもかかわらず、ハルは当然のごとくその声の主に対していつものように答えた。
『別にハルちゃんがいいなら別にいいけどさ……彼女、ディケイドの仲間ってこと忘れていないかしら?』
「……ディケイド、か」
ハルはそう言ってあの日の事を思い出す。
―――それはディケイドこと士達と、小狼達が初めて邂逅したあの時。
謎の声の主と共に、その光景を見ていたのだった。
「少なくとも、サクラちゃんは悪い子じゃないのは確かかな」
『んもう、私情なんかいれちゃって!そんなんじゃ見極められるのも見極められないわよ!』
「大丈夫、いざというときには倒すから……世界の破壊者、なんて触れ込みだけど、どっちが怖いか教えてやろうかしら」
謎の声の主と共にハルは去っていく。
その後ろ姿は、別の異形の姿を覗かせながら……。
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