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ツバサ -DECADE CHRoNiCLE《ディケイドクロニクル》-
第15話:協力者とコクハク
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のですね」
「もし羽根について何らかの情報を手に入れたら、お前達に教えよう」
「僕も力になるよ!仮面ライダーの事については任せてよ!」
小狼に橘、睦月、虎太郎の順で話しかけていく。
一行はこの世界における"初めての協力者"を見つけたのだった。
―――――
小狼達がネオライダーとの闘いを終えた頃。
サクラはハルと共に光写真館への帰路についていた。
「あっと言う間に時間過ぎていったね」
「そうですね。いっぱい喋っちゃいました」
「モコナもいっぱい喋ったー!喋ったー!」
モコナは嬉しそうにぴょんぴょんと飛び回る。
その光景で笑みを浮かべながら、ハルはサクラに対してとあることを言う。
「それにしてもサクラちゃんにも大切な人っていたんだ?」
「え?」
「ほら、話に出てきた小狼君だっけ?その時語っていたサクラちゃんの顔素敵だったなーと」
「ええっと……!」
小狼の名前を出されてサクラは戸惑う。
確かに、小狼の事は大切な人だと思っている。
これまでの旅の中で一緒に過ごしてきて、いつの間にか大切な存在になっていた。
「た、確かに小狼君の事は大切です……大切ですけど!」
「ねえねえ、その彼に告白とかしたの?あなたの大好きだって!」
「こ、こくはっ……」
ハルの言葉に顏が真っ赤になり、口をパクパクさせながら硬直するサクラ。
―――正直な事を言えば、
彼
(
小狼
)
の事は好きだ。大好きだ。
過去の記憶が幾分か揃っている不確かな状態だが、それを差し引いても大好きだ。
この気持ちに偽りなどない……今まではなるべく気づかないようにはしていたが、それでも自覚してしまったのだ。
小狼の事が、好きなのだ……と。
だが、サクラは恐れている。
もし記憶の失う前の
私
(
サクラ
)
が
誰かの事を好きだったら
(
・・・・・・・・・・・
)
……。
その事が怖くて怖くて仕方がなかった……。
もし、記憶を失う前の自分が別の人を好きになっていたら。
もし、小狼が好きな人が自分ではなかったとしたら。
その事がたまらず怖かった……。
だから今は言えない、この気持ちを彼に伝えてはいけない。
きっと伝えると、今の関係が壊れてしまうから…。
落ち着きを取り戻したサクラは唇をかみしめ、答えを楽しみに待っているハルに告げる。
「―――言えませんよ、怖くて……」
「サクラちゃん……?」
「怖いんです……もし、この気持ちを伝えたら、きっと何かが壊れてしまうんじゃないかって。きっと、元に戻れなくなるんじゃないかって」
「………」
「それだったら、私は言わずにずっとその関係でいたほうがいいです……」
サクラは俯いて、か細い声でハルに言った。
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