暁 〜小説投稿サイト〜
英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
ハーケン会戦〜大戦〜
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国の為に一時的に軍に復帰して中将閣下に”特務准将”という私には分不相応な立場を用意して頂いたとはいえ、私の今のこの立場はあくまで”この戦争の間限定”だ。この戦争が終われば、当然中将閣下より頂いた軍位をお返しし、民間人に戻るのだからね。」

一方その頃、白隼隊も二つの猟兵達や黒月とは別の位置に移動し終えており、白隼隊の中にいるリベール王国軍の将――――――センダー少尉がかつてのように軍装を身に纏ったリシャールに報告し、報告を聞き終えたリシャールはセンダー少尉にある指摘をした。

「いえ、それでも”閣下”と呼ばせて下さい。今の貴方はリベールへの愛国心の為に再び立ち上がった貴方なのですから。――――――例えそれが期間限定であろうとも、この国の為に貴方の下で戦える事はこの身にとっては幸福なのですから。」

「やれやれ……君もカノーネ君に負けず劣らずの頑固さだね。」

「所長、幾ら何でもそれは過大評価かと。私もセンダー少尉のように所長に対する”思い”が強いのならば、今もこうして貴方を”所長”と呼んでいないのですから。」

センダー少尉の答えを聞いて溜息を吐いたリシャールにセンダー少尉と共にリシャールの傍に控えていたリシャールのようにかつての軍装を身に纏ったカノーネは苦笑しながらリシャールに指摘した。

「褒めた訳じゃないのだがね……――――――まあいい。カノーネ君、センダー。これが最後の確認になるが白隼隊の中でこの戦場からの離脱の申し出のあった者は?」

「自分の方はゼロであります!」

「私の方も確認しましたが、やはり離脱の申し出は一人もいません。――――――ここにいる全員は所長と共にあの戦場に向かう事を望んでいます。」

カノーネの答えを聞いて呆れた表情で溜息を吐いたリシャールは気を取り直して二人に新たなる質問をし、リシャールの質問に二人はそれぞれ答えた。



「そうか…………こんなにも多くの王国の民達が王国を守る為に”死地”へ向かう事を望む勇敢さや王国を思う心にリベールを愛する者の一人としては喜ぶべきかもしれないが、女王陛下や王太女殿下のお気持ちを考えると彼らの”百日戦役”が生んだ”リベールの怒りや悲しみ”は今もなお健在である事に悲しむべきかもしれないな……」

「所長……」

「……閣下の仰るように幾らリベールを守る為とはいえ、リベールはエレボニアのように”国家総動員法”のようなものを発令してもいないのですから本来ならば民間人である彼らにまで”戦場”に向かわせる事は王国軍人として失格と言われても反論できません。――――――ならば、一人でも多くの勇敢なるリベールの民達を生還させる為にも私達のような軍人もそうですが、閣下達のような元軍人の方々が戦場の中で彼らをフォローすべきではありませんか?」

二人の答
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