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DOREAM BASEBALL 〜夢見る乙女の物語〜
夏合宿
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「じゃあ三つ目はなんですか?」
残る最後の一つ。他の二つを聞けばわかるかもと思っていた彼女だったが、検討もつかないようで町田の顔を覗き込むように問いかける。それに対し、彼は不敵な笑みを浮かべながら答えた。
「蓄積だよ」
「??疲労の話ですか?」
意味深な笑みを浮かべていた割に、はぐらかすような言葉を出され困惑する部長。その直後、彼が満足げな笑みを浮かべたのを見て自分をからかっているのだということに気がついた。
「なんですか!?早く教えてくださいよ!!」
「はいはい」
「マッチー」
それを語り始めようとしたところでグラウンドから自身を呼ぶ声が聞こえそちらを向く。彼女の方を向くと、活気良く練習していたはずの面々がいつの間にか一ヶ所に集まっている様子が目に入る。
「どうした?」
「
真帆
(
マホ
)
が足つった」
「あらま」
過酷な練習で疲労がピークに達しつつあったためこのようなアクシデントは当然起こりうる。町田は慌てた様子もなく立ち上がるとすぐにグラウンドへと掛けていく。
「じゃあ一回休憩しよう。真帆は俺が運ぶわ」
「やったー!!休憩だぁ!!」
彼を呼びに来ていた笠井はそれを聞いて大喜びでベンチへと掛けていく。他の少女たちはそれを呆れた目で見つめながら、町田に負傷した少女を任せてベンチへと向かう。
「どっち?」
「右です」
倒れていた少女の足をストレッチした後、お姫様抱っこでベンチへと運ぶ町田。それを見ていた他の少女たちは思わず歓声をあげていた。
「あれを自然にできるのはカッコいいんだけどなぁ……」
大きなタメ息をつきながら飲み物を準備する彼女。彼女は疲労感を漂わせている少女たちにそれを手渡していた。
「よし、これで全日程終了だ」
最後のランメニューを終え吹き出る汗を拭う陽香。その周囲ではほとんどのメンバーが屍のように倒れていた。
「陽香、クールダウンさせたらミーティングするからな」
「はい!!ほら、少し歩かないと後で苦しくなるぞ」
動いていた状態から急に止まると体に乳酸が溜まりやすくなると言われている。それを避けるために倒れてる仲間たちを立たせ軽くウォーキングした後、彼女たちはクールダウンへと入る。
「いよいよだね」
「何が?」
体のダルさを感じながら行うクールダウン。その最中、隣にいた若菜が話しかけてくる。彼女が何を言おうとしているのかわからなかった莉愛は首を傾げると、彼女は苦笑いを浮かべていた。
「夏の背番号。今日が発表の日だよ」
「あ!!そっか!!」
本番の舞台となる夏の選手権大会。そのベンチ入りメンバーがこの日のミーティングで知らされるとあり、ほ
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