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くピンクぽいし、ベッドのお布団もピンクだから・・。そして、壁に貼ってある写真を見て
「ちょっと あれ 誰?」
「うん 哲也」と、恥ずかしかった。
「哲也? 誰、それ? なんか、古臭さー」
「うん ずーと昔の映画で若い時の写真 カッコ良いと思わん?」
「ぜんぜん ジャニーズ系は興味ないん?」
「ウチ あんなチャラチャラしたん嫌や こっちの方が、男らしいと思わへん?」
「あのなー 真珠って やっぱり、変わってるんやね」
その後、算数の宿題を二人で、やったんだけど、鈴花ちゃんはさっさとやって、30分位で片付けていた。私も、追いついて行くのに、必死だった。この時、初めて鈴花ちゃんは左利きなんだと気が付いた。
その後、鈴花ちゃんは、自分の家が運送屋で、ひとりっ子だから、私にお兄ちゃんがいるので、羨ましいと言って居た。自分が乱暴そうに思われるので、親しい友達も出来ないとも言って居たのだ。
「ウチって いじわるなんだよ」
「真珠のいじわるなんて、可愛いもんよ 平気だよ」と、鈴花ちゃんはサラッと受け流していた。
5時近くになって、鈴花ちゃんは
「お母さんが迎えに来てくれるの」と、言っていたが、車を家の前に横づけして、迎えに来た人を見て、私もお母さんもびっくりしていた。
ドロドロのトラックで、玄関に立っているのは、髪の毛の半分は刈り上げて、もう半分はリボンと一緒に編み込んだ長い髪の毛を垂らしていた。そして、ピチッとしたジーンを穿いていて、まだ、20代かというような女の人だったのだ。
「お邪魔させてもらって、ありがとうございました」と言う声もガラガラに枯れたような感じだった。
「あっ お母さん じゃぁ 真珠 又 明日ね」と、鈴花ちゃんは、トラックに乗って帰っていったのだ。
見送った後、お母さんは、何か言いたそうに私を見ていたが・・
「ああ 見えても、鈴花ちゃんは、社長さんのお嬢様でね、とっても、上品なのよ」と、お母さんに、安心させる為、いじわるみたいに言ってしまった。そして、さっさと逃げるように自分の部屋に戻ってきた。
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