お兄ちゃんを超える
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黒薔薇!天空橋がどんなに辛い思いしてんのか知ってんだろ!?」
染岡くんがそう黒薔薇くんに言う。
「知っているからこそだ」
黒薔薇くんはそう私に言い切る。
そして私を抜き去り攻め込んでいく。
「あんたなんや知らんけど心美傷付けて楽しいんか!?」
リカちゃんが黒薔薇くんのディフェンスに入る。
しかし簡単に抜き去っていく。
「デスサイスG2!!」
ドゴオオオオオッ!!
ピーーー!!
《雷門続けて黒薔薇がゴールを決めたぁ!雷門勝ち越しです!!》
「円堂、なんか黒薔薇の奴が天空橋にキツイこと言ってるみたいだけど大丈夫か?」
「黒薔薇にも何か考えがあるのかもしれないな…」
風丸と円堂もそんなことを話す。
「うーん、でも確かに今の天空橋さんのドリブルなら僕でも簡単に止められるかも」
「お、おい吹雪!?」
そんなことを言う吹雪に風丸が驚く。
「黒薔薇の奴…、何を狙ってるんだ…?」
ピーー!
再びボールはギャルズから。
「心美!あんな嫌味な奴やめときぃ!」
リカちゃんがそう言うが私の脳裏にはさっきの言葉が焼き付いている。
「キレや反応が悪い…」
正直心当たりがあった。
お兄ちゃんの技ということもあり威力はある。
だけど、それはあくまで真似。
どう足掻いてもオリジナルに勝つことは難しいのだ。
確かに技を真似して使うことはできるけど、それはオリジナルのようには行かない。
発動タイミングや力加減そういうのは真似なんて出来ない。
辿り着いた答えがある。
私はその答えを呟く。
「お兄ちゃんを超える…!」
その言葉を聞いた黒薔薇くんは頷く。
「その通りだ。雷藤には雷藤の技があるように、お前にはお前の技がある…。それを使いこなせればお前はまだ強くなれる…!!」
私はその言葉に力強く頷く。
ボールはリカちゃん。
玲華ちゃんにパスを出そうとしたが私は声を掛ける。
「リカちゃん私にボールを!」
「…わかった!頼んだで!」
ボールを受け取った私。
目の前にはまたしても黒薔薇くんが立ち塞がる。
「来い…!!」
私はそう構える黒薔薇くんに向かう。
何故だろう。私のサッカーをすると決めた途端頭が冴えていく感覚。
優雅な蝶のような舞を行いながら電光石火の速さを加えていく。
「こ、これは…!?」
黒薔薇くんも驚いた顔で技を見つめる。
「これが私の技…!レジェロアクセル…ッ!!」
瞬く間に私は黒薔薇くんを抜き去る。
「なんて奴だ…!」
私に抜かれた黒薔薇くんだが表情は優しげだ。
「あいつ…ドリブルに関しては雷藤を超えたな…
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