異次元超人
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振り返った。
「美炎ちゃん、このロボットとっても強いよ! 多分、バラバラじゃ勝てない! いっしょに……」
「返せ! コヒメを返せえええええええええええええっ!」
だが、美炎はまたしても可奈美の言葉を切り捨てる。
文字通り全身を真っ赤にして炎を纏う美炎。だが、その動きの一切を見抜いたエースキラーは、太阿之剣と神居で美炎を切り飛ばす。
美炎の全身、その写シの幻影が飛び散り、生身の美炎が可奈美の前に転がって来た。
「美炎ちゃん、大丈夫?」
「うん。うっ……」
美炎は頭を抑えながら頭を振った。すでに赤い目はなくなり、可奈美が見慣れた美炎の姿となっていた。
「大丈夫? 美炎ちゃん」
頭を抱える美炎へ、可奈美は手を差し伸べた。
見上げた美炎は一瞬ぽかんとしながら、可奈美の手を取る。
「うん。大丈夫。まだまだ……! なせばなるっ!」
「よかった。いつもの美炎ちゃんに戻ったね」
「いつものわたしって何のこと?」
再び立ち上がった美炎は、また写シを張りなおす。
「それより、コヒメを早く助けよう!」
「分かってる! 行くよ!」
可奈美と美炎は、それぞれの御刀を構えて駆け出す。
自分たちと全く同じ動きで反撃してくるエースキラーに、だんだんと苦戦していく。
だが。
「違う……! こんなの、剣術じゃない!」
防戦一方が、やがて反撃となる。
エースキラーが持つ刃へ、だんだんと可奈美たちが優勢になっていく。
「これは、剣の模倣でも習熟でもなんでもない! ただの丸写し! こんなコピーに、私の……私たちの剣が負けるわけない!」
可奈美と全く同じ剣の動き。
だが。
「あなたの剣には、何も感じない! 何もない剣に、何も切れない!」
可奈美の二度の斬撃。
それは、エースキラーの動きを鈍らせ、さらにダメージを重ねていく。
「美炎ちゃん!」
可奈美の合図に続くのは、美炎の攻撃。
烈火のごとく果敢に攻め立てる美炎とその周りの炎に、エースキラーもだんだんと受けきれなくなっていく。
やがて、距離を置いたエースキラー。深紅の躯体に、赤と炎の混じり合い、その両手にはそれぞれの技が宿る。
だが。
「太阿之剣!」
「神居!」
可奈美と美炎も、本家本元の技を放つ。
それぞれが、互いのコピー先とぶつかり合う。
可奈美と美炎は、それぞれの体にその熱さが貫いていく。
だが。
「そんな魂のこもってない剣じゃ、何も切れない!」
可奈美の叫びとともに、紅と炎の斬撃が、エースキラーの体を十字に切り裂く。
エースキラーのコピーを上回る威力のそれは、コピーの技を破壊し、そのままエースキラーを貫き。
エースキラ
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