暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth27世界の行方は2人の女の決着に委ねられる〜PreludE〜
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ーチは完全に見切りをつける。ただこのまま負けるつもりはない。ここからはルシリオンに勝利する条件を徹底的にクリアするつもりだ。
そう、彼が護るべき進撃軍を根絶やしにすれば、彼は護衛対象を守りきれなかったという敗北感でいっぱいになる。実質的な勝利は望めなくとも精神的に叩き潰す。それがテウタの精神を繋ぎ止める最後の砦だ。それすら失敗すればテウタは確実に精神を病んで、悲しい結末一直線だろう。

『マラーク、もういいから戻って来なさい。融合の調整をしておきます。オリヴィエ王女殿下がここへ訪れるその時まで』

『・・・畏まりました。すぐに参ります』

テウタは必ずここへと訪れると信じているオリヴィエを迎え撃つために、マラークとの融合形態の調性を行うことを決める。

†††Sideヴィータ†††

シュトゥラの戦船の艦隊――マクシミリアン艦隊の旗艦・ローリンゲンに乗ったあたしとアイリ。あたしらの将オーディンが率いる信念の騎士団グラオベン・オルデンは、シュトゥラにとってもう特別で大切な戦力だって事で、クラウス王子の計らいで艦橋に入る事が許されてる。

「よっしゃッ!」

艦橋からエテメンアンキのテッペン付近で爆発が起きたのが見て判る。カレドヴルフっつう砲撃が一斉にシュトゥラ――オーディンの居る所へ落ちて来た時はちょい焦ったけど。でも完璧に跳ね返されたカレドヴルフはそのままの軌道で空に戻って行って、エテメンアンキのどっかを破壊した。
艦橋に居るローリンゲンの管制を担ってる連中も「さすが騎士オーディン」「反射させるとは素晴らしい手だ!」とか歓声を挙げてる。一時的にあたしの融合騎になったアイリも「やっぱりマイスターはすごいよねっ♪」って艦橋内を飛び回る。

「殿下! 4時の方角よりイリュリア所属の艦隊の熱源を確認!」

索敵担当から報告が上がる。だけど艦橋には焦りも何もない。少し遅れてから、さっきの索敵担当が「イリュリア艦隊が、げ、撃沈されました!」ちょっと前と同じ報告をした。オーディンだ。正確にはオーディンがどこからか用意した戦船(帆船つうのが驚きだけどな)の艦隊からの援護砲撃が放たれて、イリュリア艦隊を次々と撃沈していく。もう何でもあり過ぎて逆に笑えてくる。クラウス王子も「労せず王都へ向かえるのは喜ばしい事だが・・・」ちょっと呆れて苦笑してる。

「艦隊下方より空戦敵騎! イリュリアからの奇襲です!」

「隠れていたのか・・・! 艦砲射撃!」

「ダメです! 艦隊間を飛行されているため撃てません!」

「マクシミリアン三番艦ビスマルクに取り付かれました!」

地上から真っ直ぐ飛んできたイリュリアの騎士団が艦隊の1隻――ビスマルクっつうのに取り付いたらしい。頭がいいな。艦隊が頭上を通るまで隠れて、死角の船底から奇襲を仕
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