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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth27世界の行方は2人の女の決着に委ねられる〜PreludE〜
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ゴリ”攻略に必要な魔道に使えば、ルシリオンは“エグリゴリ”に辛くもだが勝利を収めるだろう。
後者は、“エグリゴリ”攻略によってセフィロトの樹を失う事になり、ルシリオンの指令でシュトゥラを防衛するアースガルド艦隊はただ浮かぶ船へと成り下がり、カレドヴルフを防御できなくなる。そして“エグリゴリ”との戦いが終わればルシリオンは消滅し、他国を護るアンゲルスもまた消滅する。
そうなればカレドヴルフの射程圏内の国々は、カレドヴルフの脅威に対して丸裸同然となり、果てに撃ち込まれて滅亡するだろう。態勢を立て直す事すら出来ず、イリュリアの独り勝ちという結果になる。
テウタが失うモノはただの協力者、得るモノは新世界レーベンヴェルト創造の切符。彼女にとっては最高の結末だ。しかし肝心の“エグリゴリ”が姿を晦ませて行方不明。だからこそ「どうにか連絡をつけなさい!」マラークに怒鳴る。
マラークは一礼をして玉座の間から階下へと降りて行った。玉座の間に残ろうが残るまいがマラークに出来る事は限られる。懸命に“エグリゴリ”と念話の回線を繋ごうと努力する。当然そんな事が出来るわけもなく、マラークはひとり頑張り続けるのみだ。その姿は無様を通り越して哀れだ。
「アウストラシア勢には、キメラ達やネウストリア騎士団を向かわせ、オリヴィエ王女殿下以外を足止めしましょう。ネウストリア騎士団に構っているアウストラシア騎士団ごとキメラ達を自爆させれば上手くいくはず」
玉座の前に仮想のチェス台が現れる。テウタはイリュリアの現状を現したチェス台を眺め、駒を動かしていく。
「ダールグリュン帝とガレアの元へはグレゴールを、マクシミリアン艦隊には対艦装備の空戦騎士団を。討伐できずとも、誘き出したオリヴィエ王女殿下をこの手で討ち取るまでの時間稼ぎをしていただければ結構。オーディンに関しては・・・あ!」
テウタは何かを閃いたように表情を輝かせて、「そうです! カレドヴルフの集中砲火で消し飛ばしてあげます!」モニターに映るオーディンを見る。映っている彼は、シュリエルリートの頭を撫で、ザフィーラと拳を突き合わせて勝利を喜んでいた。
「エテメンアンキ! カレドヴルフの標的を変更! 目標、シュトゥラはノイヴェート丘陵中央部、オーディ・・・いいえ! ルシリオン・セインテスト・アースガルド!」
『目標変更完了。カレドヴルフ、発射します』
――カレドヴルフ――
「・・・・っ!?」
エテメンアンキの上部より放射状に広がる柱6基の先端の砲門から、深紅の砲撃カレドヴルフが曲線を描き、ルシリオンの居るノイヴェート丘陵へと突き進む。その時、テウタは見た。モニターに映るルシリオンの表情を。テウタにしてみれば焦りに染まった表情を見たかった。しかしルシリオンの表情に焦りの色は無く、それ
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