第九話 合コンの前にその二
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「ああした風になるのね」
「あの元プロ野球選手と付き合いたい?」
「まさか」
笑ってだ、理虹は富美子に答えた。
「誰があんなのと」
「そうよね」
「あんなのと付き合えるなんてね」
「それこそよね」
「相当にあれよ」
「そうした人よね」
「何十億も稼いだけれど」
現役時代にだ。
「そのお金何処に行ったって自分で言ってるんでしょ」
「そうみたいね」
「馬鹿でしょ」
理虹は一言で終わらせた。
「それで性格もね」
「馬鹿っていうのね」
「どうしようもない位にね」
「だからなのね」
「あそこまで馬鹿なのと一緒にいたら」
それこそというのだ。
「自分もよ」
「悪くなるわね」
「朱に混じわればっていうけれど」
「その言葉通りによね」
「そう、悪いのと付き合ったら」
そうすればというのだ。
「自分もね」
「悪くなるわね」
「性格も悪くなって」
「人相もね」
「悪くなるわね」
「ああした感じで」
「あの人見たら」
かな恵はこう言った。
「ピッチャーの人はね」
「ああ、ずっと巨人の」
富美子はすぐに応えた、今話している輩と同じ高校でありその時から二人で言われ注目されてきている。
「あの人ね」
「最初は随分言われたのよね」
「みたいね」
「入団当初は」
「巨人って悪いことばかりするしね」
「それでよね」
「最初はドス黒いイメージがあって」
八百長だのいう疑惑もあった。
「むしろあの人の方がね」
「奇麗だったのよね」
「アイドル選手で」
「けれどそれがね」
「ピッチャーの人はね」
「そうそう、次第にね」
かな恵は話した。
「野球に真摯に取り組んでいてね」
「真面目でね」
「もう野球を哲学とか科学とか」
「そうした風にまでして」
「家族思いで」
「それで実は面倒見もいい」
「そうした人だってわかって」
それでだ。
「ちゃんと観られる様になって」
「もう今や紳士で頭脳派」
「そうした人だけれど」
それがというのだ。
「もうね」
「あの人ときたら」
「馬鹿なことばかりして言って」
「ヤクザ屋さんみたいになって」
「挙句はあれ」
「あれじゃあね」
「ああなったのは」
その理由はというのだ。
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