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第九話 合コンの前にその一

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                第九話  合コンの前に
 富美子は姉の美奈代から言われたことをクラスで一華に話した、するとまずは留奈が頷いてから言った。
「流石美奈代さんね」
「そう思う?」
「ええ、そうよね」
 こう言うのだった。
「付き合うにしてもね」
「性格のいい人とね」
「暴力とか借金とか浮気とかね」
「最低よね」
「中にはこの三つ全部のもいるけれど」
「世の中にはね」
「そういうのに惚れたら」
 それこそというのだ。
「付き合ったら余計にね」
「不幸になるわね」
「それで後悔するわ」
「そうよね」
「そうなるから」
 だからだというのだ。
「まずはね」
「相手がどんな性格か」
「それを見てね」
 そうしてというのだ。
「決めるべきよ」
「やっぱりそうよね」
「性格悪い奴だと」
 一華も言ってきた。
「もうね」
「その時点でよね」
「美奈代さんの言う通りよ」
 一華もこう言った。
「やっぱり付き合うにしても」
「性格よね」
「それが第一ね、幾ら元の顔がよくても」
「性格が悪いとね」
「性格の悪さが出てね」 
 顔にというのだ。
「結局はね」
「悪いお顔になるわね」
「人相はどうしようもないでしょ、自称番長の元野球選手なんて」
 一華はこのかつてはスターで子供雑誌において主人公でもあり一世を風靡した輩の話をした。西武いた頃のことだ。
「もうね」
「元々はね」
「普通の面長の顔でね」
「何でもなかったわね」
「まあ男前って言うとね」
 その範疇に入れるならというのだ。
「そうなるかも」
「そうした感じね、昔の写真だと」
「それが今ではね」
「巨人に入ってね」
 この頃から大きく変わったというが西武の終わり頃も彼に言える人が他球団に行って変わったという。
「それからね」
「滅茶苦茶変わったわね」
「もう変わり過ぎて」
 それでというのだ。
「今じゃヤクザ屋さん」
「何処かの準構成員って感じよね」
「発言も行動もああなって」
「どうしようもなくなったわね」
「それが人相に出て」
 富美子も言った。
「そうしてね」
「ああいう顔になってるから」
「やっぱり人相よね」
「見るのはね」
「何といってもね」 
「元のお顔がよくてに性格が問題あると」
 理虹も言った。
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