暁 〜小説投稿サイト〜
DOREAM BASEBALL 〜夢見る乙女の物語〜
課題
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「スライダーの時にミットが流れてるな」
「なんでスライダー?」
「陽香のスライダーのキレに目がついていってないんだろう」
キレのある変化球は曲がり始めが遅いと言われている。それによって打者はストレートと区別がつかず、振っても芯で捉えることができずに凡退しやすくなるというメリットがあるのだが、今回はそのキレのよさに仲間である莉愛が対応できておらず、際どいコースを取ってもらえなくなっている。
「確かにスライダーの時だけミットが先に出てる」
「陽香さんも気になってるみたいだね」
ピッチャーは投げたボールの勢いを捕球音で判断することが多い。ミットが流れているこの状態では音も出ないため、陽香は不満そうにしているのだ。
「よかったね、莉子ちゃん」
同じポジションなだけに苛立ちを感じている彼女に対し、突然優愛がそんなことを言う。その表情はとてもふざけているようには見えず、ベンチにいる少女たちは彼女がなぜそんなことを言ったのかその答えを待っていた。
「何がだ?」
「これで莉愛ちゃんいっぱいしごけるよ!!」
「プッ」
満面の笑みでそんなことを言う少女に吹き出さざるを得ない面々。中でも二年生組は笑いを堪えることができず顔を俯けていた。
「お前も一緒にしごいてやるからな」
「えぇ!?なんでぇ!?」
課題が見えた後輩にはもちろん、調子に乗っている彼女にもお灸を据えてやろうと悪者のような笑みを浮かべる莉子。その顔から本気であることを感じ取った優愛は青ざめ、葉月と明里は巻き込まれないようにと顔を逸らすのだった。
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