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『外伝:赤』崩壊した世界で大剣豪とイチャコラしながら旅をする
鬱憤-ばいがえし-
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た。そして変わった。お前の部下になって逆戻りするのはもうごめんだ。俺は…もう昔の弱い俺じゃない。」
「何を言っ…ぐおおおお!?」
銃を捨て、拳で殴りかかろうとしたのだが突然彼の動きが止まった。
「な、なんだこれはぁ!!!」
見れば、胸ぐらを掴むやつの腕を大和くんが掴み、そこから紅い電流が迸っている。
「う、うでがぁ!?」
「これくらいだったか。テーザー銃でやられた時は大体それくらいの痛みだったぞ。」
痙攣する腕を抑え、膝をつく山本。
しかし、
「なんの…!俺は貴様らみたいなゆとり世代のように…軟弱な心身はしてねぇんだァ!!」
「…そうか。」
動いた。
先程、大和くんがくらったテーザー銃はエネミー用の強力なものだと言っていた。
それと同じ威力を今やり返したらしいけど、彼はそれを根性だけで振り切った…?
「おおおおおおおお!!!!」
雄叫びを上げ自身を奮い立たせ、彼は大和くんに掴みかかろうとする。
しかし遅い。とうに私の距離だ。
「すぐに手が出る癖、直した方がいいぞ。」
「…は?」
奴が、ぴたりと止まる。
目の前には刀を振り抜いた大和くん。
隣には、すれ違いざまに斬った私。
そして数秒の沈黙の後、彼の両腕からは血が吹き出した。
「な、何だこれはぁぁぁぁあ!?」
「こうやって、鬱憤の溜まった元部下に倍返しされてしまうからな。」
大和くんは右腕を、
同時に私は左腕を切り落とし、鍛え抜かれたその太くたくましい両腕はどさりと草むらに落ちた。
「腕が…!!俺の、腕があああああああ!!!!」
さすがにこれだけは根性論で乗り切れなかったのか、彼はしゃがみこみ、二の腕から先のない両腕を交互に見つめて狼狽えている。
「散々俺を殴った手だ。切り落としたってなんの文句もないだろ。」
「うわああああ!!うわああああああああああ!!!!!!!!!」
「聞いちゃいないか…オロバス、来い!!!」
パニック状態に陥った元上司にはもう目もくれず、大和くんは愛馬の名前を呼ぶ。
どこかに隠れていたオロバスがさっそうと現れ、大和くんはすぐに跨り
「乗れ。」
「だから私は」
「いいから乗れ。」
強引に腕を引っ張られ、私も乗せたオロバスは直ぐにその場を走り去った。
「隊長!!しっかりしてください!!」
「まずは止血だ!お前!救急キットはあるか!?」
「くそう!クソ野郎が!!!竜胆ォ!!竜胆オオオオ!!!!お前だけは…お前だけはこの俺が必ず殺してやるぞおおおおおおおおッ!!!!!!!」
振り返ると蹲った奴に部下達が集まり、応急処置を施そうとしている。
隊長格がやられたのだ。さすがにもう敵を追う余裕はないのだろう。
そうして私達は奴の恨
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