第11話『襲撃』
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がモノリスだとしたら例の男の狙いも同じ位置にあるはず。そういった考えだったが……
「ゾンビがいた範囲は……大体このくらい」
「広いな」
「昨日のように非戦闘員の立奈や長谷川さんが遭遇することは避けたいが……」
「下山ルートはここだから……一番危ないのがこの辺り?」
「詳細不明の鉄脈術の範囲を決め打ちするのは危険じゃないか?」
「その通りだ。輝橋は石碑点を中心にいつでも下山班をカバーできる範囲にいてくれ」
「りょーかいです」
「そろそろいいですか?」
話し合いがひと段落ついたところで立石が声をかけてくる。集中していて気が付かなかったが、下山班は既に準備を終えて外で待機しているらしい。
「うむ、こちらも決着したところだ。行動開始といこう」
「「「了解」」」
燕の号令でいずもから出る。来た時に比べて誰もがかなり身軽になっていた。すると、ふと立奈が玲人を見て首をかしげる。
「あれ、先輩、あのカメラは?」
「あのカメラ……あぁ、リアクトカメラか?必要ないから置いてるが」
「ダメじゃないですか!大事なものなんでしょう?私、すぐとってきます!」
「あ、おい!」
止める間もなくいずもに戻る立奈。燕のほうに目をやると、しょうがないなと言いたげに肩を竦めていた。
まぁ、わかりにくい場所に置いているわけでもない。現に立奈の足音は既に玄関にまで戻ってーーーッ!!
「すみません。お待たせ……」
「全員伏せろッ!!」
叫ぶのと同時に走り出していた。呆然としている立奈を、半ばタックルするような体勢でいずもに連れ込む。一瞬の後、巨大な影がさっきまでいた場所を通過した。
「え?へっ?」
「燕さん!輝橋!立石!」
「こちらは問題ない!玲人は!」
「とりあえず無事です!……来ます!」
昨日と全く同じ。突然地面に開いた大穴から巨大な怪鳥が飛び出してくる。こちらを見下ろすように旋回する怪鳥は、仕留めそこなったことに苛立っているかのように低くうめき声を上げる。
「これが……冥質界情報体……」
「このタイミングでか……」
最悪、と言ってもいいかもしれない。大穴が邪魔で燕たちのもとへ戻るのも難しい。
「立奈、立てるか?」
「にゃ、なんとか」
「一旦戻るぞ」
立奈の手を引きいずもに戻る。出口は玄関だけというわけではない。縁側の方から出て燕たちと合流する。
土足であることも気にせずにいずもの中を駆ける。決して狭くはないが、豪邸程広いわけでもない。時間をかけることなく庭に出ることは出来るが……
「先輩、あれ……!」
「クソッ、団体さんだな」
庭に面した森の奥に、屍武者の影が見える。そもそも、奴らは冥質界情報体を狙っているのだから
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