アイングラッド編
追想編
狂気の戦い、死神は怒り、終焉をもたらす
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奇襲を受けた攻略組は大分盛り返し、奥の広くなっている安全地帯まで押し返していた。
だが、ラフコフの反撃は厳しい。
さっきのように拘束して何も出来ないようにしなければ、死ぬまで攻撃してくる。
(………殺るしか、ない、か……)
1人でも多くの人々を助けるためにここにいる人間を殺す。その矛盾した行動について、俺はまだ短い人生の中で納得のいく答えを出せていない。故に、忌避感は完全に拭い去ることは出来ていない。
近くで討伐隊のプレイヤー1人がが3人に囲まれている。
――闇に紅蓮の閃光が走った。
首のクリティカルポイントに攻撃が当たり、消滅するラフコフのメンバー。
「あ………」
死を免れたプレイヤーは俯いた俺を申し訳なさそうに見ている。
「……HPを回復させて、そこで拘束されている奴らを見張っててくれないか?」
「……分かった。すまない」
名前も知らない血盟騎士団のプレイヤーを見送ると、俺はこの戦いを終わらせるために戦場へ飛び込んでいった。
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Side アスナ
敵の繰り出す両手剣の連続技を掻い潜り、間合いを詰めると歯を食いしばり強烈な突きを返す。
相手のHPはそれで危険域に達しているが、武器を構え直すと突進してくる。
「…………っ!」
横にステップし、その単発攻撃をかわすと、止めをさそうとするが、どうしても腕が動かない。
相手もそれを知っているので、執拗に襲いかかってくる。
しかし、こちらが迂闊に手が出せないにも関わらず、回避だけ続けるという行動はアスナにとっても楽ではなかった。
ついに何度目かの攻防で、細剣を頭上高くに弾かれてしまう。
「オラァ!!死ねヤァァァ!!」
赤黒いライトエフェクトを纏った両手剣を横からの強烈な攻撃が弾いた。
「おあぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
アスナを助けたのは全身真っ黒な装備に身を包んだよく知っている人物だ。
「キリト、君……」
「アスナ、大丈夫か!?」
彼の顔は必死そうで、急いで駆けてきてくれたのがありありと分かった。
こんな状況なのに、体がかぁと熱くなる……って、本当にそんな場合じゃないわよ!!
「大丈夫。来るよ!!」
しかし、先程の両手剣使いは奥に引っ込んで、新たなプレイヤーに入れ替わる。が、
「……出やがったな、PoH」
「おいおい、ご挨拶だな黒の剣士。数ヶ月ぶりの再開だろ?cool過ぎやしねえか?」
「誰がお前と再開し
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