第38話
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悟空は悟林と共に岩から下りると早速座っていた岩を持ち上げる。
「行くぞっ!ほれーっ!!」
「たーっ!!」
大きなボールを一直線に投げるように大岩を放り、悟飯は剣を持つ手に力を入れ、剣の重みと力で岩に振った。
大岩はゼットソードに斬られ、真っ二つに割れて悟飯の背後に飛んで地面を削った。
「へー、中々の切れ味…次は何にしようかなー」
次に投げる物を探す悟林に界王神が待ったをかけた。
「どうせなら、もっと硬い物で試してみましょうよ」
そう言って手の平を空に向けると界王神の頭上に微かな歪みが生じ、小さい音がして空中に線が走る。
光の線が正方形を形作ると、黒くて鈍い光を放つ重量のありそうな石が宙に浮いていた。
「悟林さん、これを」
手を振ると、悟林の方へ放物線を描いて飛ぶ。
悟林は、それなりの重量があるらしいそれを一瞬踏ん張って受け止めた。
「これって、ダイヤより硬いのかな?」
「ダイヤなんて、目じゃない位に硬いですよ。何しろ、宇宙で一番硬いと言われている“カッチン鋼”という物ですから」
「へえ!じゃあ早速やるよ!空振りなんて止めてよね悟飯!」
宇宙一硬い金属ならば確かに切れ味の確認に使うとしても申し分ないだろう。
「よし!良いよ姉さん!」
「そおれっ!!」
先程の悟空と同じようにカッチン鋼を放り投げると悟飯もゼットソードを振りかぶったが、あっさりと折れてしまった。
「…界王神様…自慢のゼットソードが折れちゃったけど?」
悟林がポツリと呟くと、界王神は顎を外しそうな状態であった。
「そそ……そんな……ゼ、ゼ、ゼ……ゼットソードが……折れ、折れ……さ…最強の剣が…」
「あーあ。界王神様があんな硬いので試してみろって言うから……」
「だ、だって……手にした者は……世界一の力を持つ事が出来ると……こ、この聖域の、伝説の剣なのですよ……?」
「でも、実際折れたし」
情け容赦のない事実を言う悟林。
伝説というのはどこかしらで歪曲されていたりする事が往々にしてあるため、これもそうなのだろう。
ばっきり折れている剣を見つめ、悟飯がそれを下に落とすと相変わらず重たそうな音を立てて剣は地面にめり込んだ。
「ちょっと大げさな伝説だったみたいですね……でもまあ、おかげで腕力は随分と上がりましたよ。あのゼットソード、すんごく重かったから。もしかしたら、そういう事で世界一の力が手に入るってことかもしれませんよ」
悟飯の言葉に救いを得たように、拳を握り込む界王神。
「な、なるほど……普段で力がそこまでついたのなら、超サイヤ人になれば更に相当のパワーアップになっているはず…!う…うん!そうですよ……きっとそれが
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