第31話
[2/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
私にとっても嬉しい誤算だった……私の体には小さな塊があり、それが私の核なのだ。核が破壊されない限りこの体は再生され続ける。孫悟林のあの執念の一撃を受けても奇跡的に核が無傷だった。正直言って運が良かった。そして再生したこの体は18号抜きでも完全体として復活していた。ただの完全体ではない、あのような醜い姿にならずとも孫悟林の超サイヤ人2のように大幅なパワーアップを遂げていたのだ…これは恐らく生死の狭間から救われた時、大きく力を上げると言うサイヤ人の細胞がそうさせたのだろう。」
それを聞いたピッコロはセルに使われているサイヤ人…悟空とベジータの細胞が採取された時期のことを考える。
2人の細胞はサイヤ人として大きな伸び代があった時期の物であり、今の2人はサイヤ人の限界まで鍛えたことにより失われた特性だが、セルにはそれ以前の細胞が使われているために2人分の特性の発動があったのだろう。
2人分の瀕死からのパワーアップにより、セルは18号の不足分のパワーを補って余りある力を手に入れたのだ。
「くっくっくっ…想像以上の素晴らしいパワーだ…孫悟空、貴様の娘の執念は私を倒すどころか私のパワーアップに大きく貢献してくれたようだ。完全体を超える程の力を与えてくれた礼を言おうか?」
「くっ…!」
悟林の死を嘲笑うセルに怒りで拳を強く握り締める悟空。
そして体に気を入れてオーラを纏う。
今のセルに悟空が挑んでもまるで相手にならないことは悟空自身が理解しているだろうが、悟林の死を嘲笑うセルを許すことは出来ない。
セルもまた悟空の怒りに笑みを浮かべた。
「私を虚仮にしてくれた孫悟林は勝手に死んでくれたようだし、父親の貴様で我慢するとしよう。あっさりと死んでくれるなよ孫悟空?」
悟空に向けられるセルの殺気に誰もが動けなかった。
1人を除いて。
「くっそおーーーっ!!」
セルの行動に最初に動いたのは悟空ではなくベジータであり、超化するのと同時にセルに向かっていく。
精神と時の部屋で過ごした時間で2人の間に出来た本人達も気付いていない絆。
セルの攻撃を受けて息絶えたトランクスを目の当たりにしたら黙ってはいられなかったのだろう。
「(ふざけるな…!カカロットだけを見るな…俺を見ろ…!貴様が殺したのはカカロットの娘だけじゃない…!俺の息子もなんだぞ…!!)」
頭に血が上っても今のセルにまともな闘いなど出来ないことはベジータも理解していた。
渾身の気功波を放つと追撃の気弾を連射し、セルの再生速度を上回る勢いでセルを破壊しようとする。
セルを倒すにはそれしかないと判断したベジータ。
それは確かに再生し続けるセル相手の闘い方としては正解だっただろう。
「邪魔をするなベジータ」
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ