第29話
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「おめえの出番だぞ!悟林!!」
悟空の娘である悟林に。
全員の視線が向けられると、既に悟林は手袋と靴をしっかりと身につけ直し、普段の明るい活発な少女とは思えないくらいに鋭い眼差しをリングとなった大地に向けていた。
「あ、あの馬鹿、何を言ってやがるんだ…!自分の娘をみすみす殺す気か!」
悟林の隣に悟空が近付き、声をかける。
「やれるな?悟林」
「大丈夫だよ、お疲れ様お父さん」
「無茶を言うな悟空!貴様でさえ敵わなかったセルなんだぞ!悟林を死なせるつもりか!」
苦虫を噛み締めた様な表情を浮かべたその表情は、心の底から悟林の身を案じて反対しているのが分かる。
しかし、そんなピッコロを諭す様に悟空は口を開く。
「ピッコロ、悟林はオラ達が思ってる以上に凄え力を持ってるんだ。考えてみろよ、こいつはもっとチビの頃からみんなと同じように闘った。ベジータやフリーザとも闘って、オラが地球に帰ってきた頃には超サイヤ人にもなれてたんだぜ…オラがそれぐらいのガキだった頃はてんで大したことなかったさ…悟林なら絶対にセルを倒せる…それを確かめるためにオラは一番手で出たんだ。」
「で、でもよ…!確かに悟林ちゃんの素質は俺達も分かってるさ…でもよ、未来の悟林ちゃんは超サイヤ人でも人造人間にやられちまったんだろ?」
未来悟林のことだから修行自体はしていたはずだ。
それなのに人造人間には勝てなかった。
「トランクス、未来の悟飯。未来の悟林は精神と時の部屋に入ったのか?」
「いえ、存在すら知りませんでした…」
「そもそも天界の宮殿自体が破壊されてしまっていましたから…」
トランクスと未来悟飯の言葉に悟空はクリリンの方を振り返る。
「だろ?だから今の悟林と未来の悟林は根本的に違うんだ。悟林はオラの実力を遥かに超えてる」
悟空の言葉に誰もが驚く中、悟空はまだ小さい娘の肩に手を置いた。
「お父さん?」
「セルを倒してくれ。おめえにしか出来ねえ」
「任せてよ」
力強く明るく笑い返す悟林。
「お、お姉ちゃん…」
不安そうに悟林に歩み寄る悟飯に悟林は笑った。
「大丈夫、私は絶対負けないから」
それだけ言って何の迷いもなくセルと闘うためにセルの前へと降り立った。
「クリリン、仙豆持ってるだろ?一粒くれるか」
「え!?あ、ああ…」
「サンキュー…セル!」
悟空がクリリンから仙豆を受け取ると、セルに仙豆を渡したのだ。
「そいつが仙豆だ。食え!」
「ば、馬鹿!お、お前何を!」
「奴は体力を消耗している。そんな闘いはフェアじゃねえし、消耗しているセルを倒したって悟林は満足しねえさ」
その言葉に全員が悟林の方を見
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