第27話
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その表情は子供の成長を喜ぶ父親の顔であった。
「悟林、飯にしようぜ」
「うん」
超サイヤ人の状態の影響で口数は少ないが、最初の頃と比べればずっと穏やかになった方である。
「お父さん、お父さんの考えは何となく分かったよ。お父さんは超サイヤ人の状態で普段通りのままでいる状態で超サイヤ人の変身をする…それがお父さんの理想の超サイヤ人を超えた姿なんだね」
「…正解だ。」
自分の考えの答えを出されたことに嬉しそうに笑う。
「よーし!だったら私が一番最初に変身してやる!」
早速粉に水を混ぜて練って食べ始める悟林。
悟空もまた同じように水を混ぜて練って食べ始めた。
そして1年までまだ少し猶予がある時、とうとう悟空が膝を着き始めた。
理由は悟林の成長速度だ。
悟飯にも部屋を出てきた未来のトランクスにも言えたが戦闘力の成長が伸び盛りであるにしても速すぎるのだ。
「凄いパワーがみなぎってくるよ…」
スパークが走る激しいオーラがすぐに緩やかに戻った。
修行の中で娘は掴んだのだろう、超サイヤ人を超えた変身を。
元々超化に関しては誰よりもコツを理解していた娘なので、超サイヤ人の状態での超サイヤ人の変身の重ねがけは容易だったのだろう。
混血の成長速度もあって、誰よりも早い変身を遂げたのだ。
「(何だろうなこの気持ちは…いつかはオラを超えるかなと思ってたけど、この歳で悟林がオラより強くなって…悔しい気持ちもあんのに、それ以上に凄え嬉しいや)」
これが子供の成長に喜ぶ親の気持ちと言うのかもしれない。
悟空が手招きすると悟林は不思議そうにしながら悟空に近付くと思いっきり髪を両手でグシャグシャにされた。
「わっ!?ちょっ!お父さん何するの!?」
「強くなったなー!悟林!!今のおめえなら絶対にセルに勝てっぞ!」
超サイヤ人を超えた超サイヤ人…長ったらしいので超サイヤ人2と言おうか。
未だに超サイヤ人2に変身出来るだけの基礎がない自分では逆立ちしても勝てっこない。
界王拳と超サイヤ人を併用すれば一時的には対抗出来るだろうが、危険性も高い上にもし成功したとしても体力が保たないだろう。
「ありがと、お父さん。でも私が強くなるのは当然だよ。お父さんの子供なんだから」
笑う悟林に対して悟空もまた笑顔を返した。
「はは、よーし!少し休んだらもう1回組み手だ!」
「うん!負けないよお父さん!」
この修行で特筆すべきは悟空の頑張りだろう。
悟林は修行でどんどんパワーを上げていき、悟空も何とか悟林のパワーに対して足りない戦闘力を技術でカバーしながら食らいついていくのであった。
「喰らえ!魔閃かめはめ…」
「っ!!」
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