第26話
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タの方から話しかけてくるとは思わなかった。
「そんな様では超サイヤ人を超えることなど出来んぞ」
「え?」
トランクスの反応にベジータは溜め息を吐く。
「表面だけ落ち着いていても意味はない。超サイヤ人を超えたければ余計なことなど考えるな。強くなることだけ考えるんだな」
「は、はい…」
「…貴様にはサイヤ人王族の血が流れているんだ。何時までもあんな下級戦士のガキである悟林の下にいるんじゃない」
その言葉にトランクスは目を見開く。
「え…?」
「気付いていないと思っていたのか?もう純粋なサイヤ人は俺かカカロットしかいない。俺達のどちらかのガキでなければ超サイヤ人になれるわけがないだろう!ブルマの血を引いてるんだ、どおりでサイヤ人でありながら黒髪じゃないわけだぜ。」
ベジータはそのまま修行に戻り、残されたトランクスは父親の姿を見つめていた。
「父さんが…俺のことを気付いてくれていた…」
何となく言いにくくて今まで言わずにいた自分の素性だが、ベジータは気付いてくれていた。
たったそれだけだが、トランクスにとっては嬉しかった。
“確かに良い人ってわけじゃないけど、良い所もあるんだ。自他共に厳しいから最初は苦労するかもしれないけど…あの人の誇り高さや強さに対する純粋な姿勢を私は誰よりも尊敬している…あのブルマさんが伴侶に選んだ人だ。信じろトランクス”
未来悟林から未来悟飯や未来ブルマが言わなかったベジータの過去のことを聞いてショックを受けていた自分に未来悟林が自分の頭を撫でながら言ってくれた言葉を思い出した。
「そうだ…父さんの言う通りだ。ここは外とは時間が違う…俺達の時代や外とは違って余裕があるんだ…」
トランクスは深呼吸をすると瞑想を再開し、意識を自分の奥深くに眠る力を探り始めるのであった。
その表情にはもう焦りなどなかった。
しばらくするとトランクスは目を開け、立ち上がると超化して超サイヤ人となり、更に気を解放した。
するとベジータのように逆立った髪が広がり、筋肉も膨れ上がると金色のオーラも燃え盛るように激しい物になる。
「これが…悟林さんが俺達に到達させようとしていた超サイヤ人を超えた姿…」
未来悟林が死んでから数年経ち、ようやく到達出来た。
もっと早くこの姿になることが出来ていればと思うが、今は悔いている場合ではない。
この姿は確かに凄まじいパワーだがどこか腑に落ちないところがある。
ベジータもきっとそう感じており、だから壁を超えた今も厳しい修行をしているのだ。
「…きっと、まだ強くなれるんだ…俺もまだまだ強くなれるはず…時間はまだある。やってやる……悟林さん、俺…もっと強くなります…そして悟林さんの大事な物
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