第5話
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喋ってくれたのは…お前達…姉弟だけだった…悟飯…悟林…き…貴様らといた数ヶ月…わ…悪く…なかったぜ…死ぬ…な…よ…」
悟飯とクリリンに抱かれている悟林に言葉を残し、静かに息を引き取った。
最後まで双子を心配し続け、厳しくも不器用な優しさを持っていた2人の師匠はもう、動かない。
「………ピ…ピッコロさん…!」
「ピッコロ…!」
悟林は血や傷でボロボロの顔で泣き、クリリンも最初はとんでもない悪党だったのに悟空の息子のために命を懸けたピッコロの最期に悲しみを抱いた。
「うわあああ〜〜〜っ!!」
ピッコロの死により、感情が爆発したことで悟飯の気が膨れ上がり、小さな体のどこにこんな気があるのかと、驚くばかりの力が溢れていた。
悟飯の気は悟林のフルパワーを大きく超えていた。
「魔閃光ーーーっ!!」
「ご、悟飯…!?」
「す…凄い気だ…!」
「戦闘力2800…!やはりこいつら戦闘力が激しく変化しやがるぞ!」
「2800か…!!」
誰もが悟飯の力に反応し、悟飯はピッコロの仇を討つために渾身の魔閃光を放った。
怯えていた時に放った魔閃光の比ではない気が込められた一撃がナッパに迫る。
「うおおおおっ!!」
しかしそれをナッパは左の拳で殴り飛ばした。
「チ…チビの癖に凄えことやってくれるじゃねえか…へっへっへ…腕がちょいと痺れちまったぜ…」
殴り飛ばしたナッパもただでは済まなかったようだが、腕の痺れ程度ではすぐに回復してしまうだろう。
「戦闘力がガクンと減った…どうやら今ので力を使い果たしてしまったらしいな…」
「つ…強すぎる…あ…あまりにも強すぎる…」
ベジータがスカウターで悟飯の戦闘力を計測する。
怒りに身を任せた攻撃は悟飯の体力をごっそりと持っていったようだ。
あまりにも理不尽な強さにクリリンはナッパを睨むことしか出来ない。
「ピ…ピッコロさん、ごめんなさい…か…仇討てなかった…も…もう、逃げる力も無くなっちゃった…」
膝を着いた悟飯に悟林とクリリンが焦る。
「悟飯…っ!」
「く、くそ…何とか…何とかしないと…!」
このままでは悟飯が殺されてしまう。
しかし、クリリンの攻撃ではナッパを倒すことが出来ない。
倒せそうな技はあるのだが、当たる保証がないし、悟飯を盾にする可能性だってある。
それを考えると迂闊にサイヤ人との闘いのために開発した新技は使えなかった。
「はーっはっは!!グシャグシャに潰された息子を見た時のカカロットの顔が楽しみだぜ!!」
ナッパが足を振り上げて一気に押し潰そうと足を降ろした。
クリリンは目を閉じ、悟林の目を手で覆ったが…。
「!?」
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