第1話
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「う…うくくく」
尻尾を腰に巻き付けると、クリリンは気絶から復帰し、何とか起き上がった。
「大丈夫か!?クリリン」
「あ…ああ…何とかな…気を付けろ悟空…あ…あいつ普通じゃない…」
「うん…そうみてえだな…こうやって向かい合ってるだけでも正直言って怖いぐらいだ…こんなこと初めてだ…」
クリリンが隣に移動して悟空に注意を促すと、悟空も冷や汗を浮かばせながら同意し、今までにない恐怖に動けないでいた。
「教えてやる!まず貴様はこの星の人間ではない!生まれは惑星ベジータ!誇り高き全宇宙一の強戦士族サイヤ人だ!!」
「なな…何じゃとお…!!」
悟空の正体に全員が驚愕し、ようやく出た亀仙人の言葉も震えていた。
「そしてこの俺は…貴様の兄、ラディッツだ!」
ラディッツと名乗った男は自分を悟空の兄だと言った。
つまりそれはブルマが庇っている双子の叔父と言うことになる。
「ご…ご…悟空の…あ…兄貴だって…!?」
「きょ、兄弟…!?う…嘘…!」
クリリンとブルマが唖然となるが、次の瞬間悟空が否定する。
「出鱈目だっ!出鱈目を言うなっ!!」
「そ、そうだ!悟空が宇宙人なら何で地球にいるんだよっ!」
「ふっふっふ…答えは簡単だ。カカロットはこの星に住む邪魔な人間共を絶滅させるために送り込まれたのだ!我々サイヤ人は戦闘民族だ。環境の良い星を探し、そこに済む者を絶命させてから適当な星を求めている異星人達に高く売るのが仕事だ。戦闘力の高い奴らのいる星へは大人の戦士が直接乗り込むが、この星のようにレベルが低い所にはお前のように赤ん坊を送り込む。幸いなことにこの星にも月があるしな…お前1人でも数年かければ充分に邪魔者を一掃出来たはずだ…命令さえ覚えておったらな!」
「も…もしそれが本当のことだったら、ひ…酷え奴らだ…無茶苦茶だよ…ピッコロが可愛く見えらあ……」
赤ん坊すら利用する冷徹さや、星の住人を根絶やしにした上に売り飛ばすと言うサイヤ人の所業にクリリンは思わず呟く。
「………おい、ここには月があるから何で幸いなんだ…?」
「惚けるな…月が真円を描く時こそが我々サイヤ人の本領を発揮出来る時ではないか!」
「「「…あ…!」」」
それを聞いたクリリン達の脳裏を過ぎったのは満月を見て大猿となった悟空であった。
つまり、あの大猿の姿はサイヤ人の能力だったというわけだ。
「何のことかさっぱりだ!」
「何!?」
しかし、自分が大猿になったことなど知らない悟空にはラディッツの言っていることは理解出来ない。
そしてラディッツも悟空に尻尾がないことに気付いた。
「!!ま、まさか…!貴様、尻尾は…!尻尾はどうしたっ!?」
「
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