第二章
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「事務所でね、そしてアイドルで芽が出なくても」
「他の部門で、ですね」
「頑張ってもらうし」
「だからですか」
「頑張ってね、努力は必ず実を結ぶ。ただしね」
薊は円華の食べるものをチェックしつつさらに言った、鶏肉に豆腐に葱に白菜それに茸に蒟蒻をバランスよく食べている。
「それは健康あってこそ」
「だからですか」
「こうして今もよ」
「鳥鍋を食べていますね」
「栄養バランスのいいね」
そこを考慮したというのだ。
「それを食べているのよ」
「そうですね」
「じゃあこれからも私がフォローするし」
マネージャーとしてというのだ。
「真面目にね、過ぎるとも思うけれど」
「それでもですか」
「頑張ってね」
「それじゃあね」
こう話してだった。
円華は今は薊と一緒に栄養バランスのいい鳥鍋を食べた、その他にも毎日健康的な食事を楽しんでだった。
水分も的確に摂取しレッスンも頑張り高校生活もしっかりと過ごした。そして他人との交流もだった。
真面目だった、誰とも公平で親切であり真面目に接した、それで期間限定のアイドルグループの顔合わせでもだった。
他の娘達がだ、円華の誠実で真摯な態度に驚いて言った。
「噂には聞いていたけれど」
「こんなに真面目なんですね」
「凄く気配りが出来ていて」
「本当に」
二人いたが二人共同じ歳でデビューしたてだった、しかしその才能は。
円華が見てだ、こう言う程だった。
「皆凄いですね」
「四人の娘達ね」
「凄いポテンシャルで」
それでというのだ。
「今の時点で歌も踊りも」
「円華ちゃん以上っていうのね」
「はい、津々慈ちゃんも花梨ちゃんも」
二人共というのだ、如月津々慈は茶色の髪を短く切り揃えていて穏やかな顔立ちであり背は一五六程で何処か幼く優しい感じだ。そしてもう一人の三瀬花梨は黒髪を奇麗なボーイッシュのショートにしていて背は一六七ありすらりとしたスタイルである。
「歌もダンスも」
「円華ちゃん以上で」
「もう負けそうです」
「そうなのね、ただね」
「ただ?」
「社長さんはね」
事務所の責任者である彼の考えはというと。
「円華ちゃんでね」
「私で、ですか」
「センターそしてリーダーをね」
このポジションをというのだ。
「考えているのよ」
「私がですか」
「そうよ」
「あの、センターは」
そしてリーダーはとだ、円華は答えた。
「とても」
「円華ちゃんじゃっていうのね」
「務まらないです」
こう言うのだった。
「私だと」
「歌もダンスもなの」
「三人で一番下手で」
円華はさらに言った。
「それにルックスも」
「一番落ちるっていうの」
「はい」
だからだというのだ。
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