第四章
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「それでこうした店利用するってな」
「それならか」
「わかるわ、相手の人いたら帰ったらやな」
「やっぱりな」
「こうした店利用せでな」
「そうするわ」
福島自身こう答えた。
「やっぱり」
「そうだな、それでどうするんや」
「これからか」
「あたしはこれが仕事やからな」
小松はこのことをまた言った。
「だからな」
「ええんだな」
「それで二万余計に支払ってくれたらな」
「お店黙認でか」
「ええで、どないや」
「それやとな」
福島は決断した、そうしてだった。
大阪に帰ってだ、彼は難波の食べ飲み放題のある居酒屋の個室で治田と一緒に飲みながらその時のことを話した。
「本当に驚きましたよ」
「そうした漫画ではあるけれどな」
治田はビールが入ったジョッキを手に応えた。
「実際にもあるんやな」
「まさかですよね」
「ああ、滅多にないことやけどな」
「可能性としてはですね」
「零やないからな」
「来たデリヘル嬢が知り合いとか」
「ああ、まあ来たのが自分の彼女や奥さんやとな」
自分と同じくビールを飲んでいる福島に言った、二人の前には肴のホッケや枝豆や唐揚げ等がある。
「洒落になってないけれな」
「そんなことになったら一生のトラウマですね」
「それやとな」
「そうですね」
「流石にそれは最悪やが」
それでもだ、治田は飲みつつ話した。
「けどな」
「知り合いが来る可能性も」
「あるわ」
実際にというのだ。
「ほんまに。そしてな」
「はい、そしてですね」
「それでどないした」
治田は福島の目を見て問うた。
「その娘と」
「二万余計に支払いました」
これが福島の返事だった。
「それで六回」
「そうか、六回か」
「すっきりしました、五回目でまだやるんかって言われましたが」
「六回か」
「しました」
「相当たまってたか」
「実は」
そうだったというのだ。
「そうでした、まあすっきりしましたし」
「よかったか」
「はい、ただこれから同窓会とかで会いますと」
「気まずいな」
「別れる時お店でも他の場所でも」
何処でもというのだ。
「もう二度とです」
「せんとか」
「約束しました」
二人でそうしたというのだ。
「それで、このことは二人だけの秘密ってことで」
「今俺に言うてるぞ」
「ですから内緒で、先輩口堅いですし」
「こんな話誰にもせんわ」
「先輩だけにってことで」
話したのはというのだ。
「そういうことで」
「ほなな、まあ世の中色々とあるな」
「デリヘル嬢が知り合いで」
「しかも出張先で会うとかな」
「世の中ほんまに色々とあるな」
「そうですね」
福島は治田に言って今は飲んだ、数年後彼は結婚して子供が出来たが
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