第六十七話 春休みが終わってその三十一
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「本当に」
「目立つしね、彼は」
「そうですね、背が高いですしお顔も悪くないですし」
外見はそんなに悪くないと思います。
「あの性格ですから」
「明るくて剽軽でそれでいて謙虚で礼儀正しいからね」
「後の二つは思わないですが」
謙虚とか礼儀正しいことはです。
「全く」
「それ千里ちゃんに対してだけだから」
「そうみたいですね」
「僕達には凄く礼儀正しいよ」
そうだというのはお父さんもお母さんも言っています。
「本当にね」
「それで私にだけはですね」
「そうなんだよね」
「全く。何でなんでしょうか」
少しむっとして言いました。
「そのことは」
「どうしてだろうね」
杉浦さんは笑って言ってきました。
「千里ちゃん以外はわかってるけれどね」
「また私以外ですか?」
「うん、あと千里ちゃんも免許取るよね」
自動車のそれをというのです。
「そのつもりだよね」
「はい、それは」
もう今年の夏休みに教習所に行くつもりです、運転免許の習得は早い方がいいと聞いていますしそのつもりです。
「今年の夏にでも」
「うん、それがいいよ」
杉浦さんは私に微笑んで答えてくれました。
「是非取ってね」
「そうします」
「それでドライブにも出て」
そしてというのでした。
「ご両親を乗せてあげたりね」
「信者さんのお家にですね」
「お邪魔するといいよ」
「そうさせてもらいますね」
「やっぱり車がないとね」
どうしてもというのです。
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