第十幕その九
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「来てね」
「そう言うならね」
「ええ、来てね」
「その時はチェシャ猫君もいいかな」
ドードー鳥はお友達の名前も出しました。
「そうしていいかな」
「勿論よ、じゃあその時はね」
「うん、一緒にね」
「私の国に来てね」
「そうさせてもらうね」
「私と旦那、王様で迎えて」
国家元首のご夫婦でというのです。
「子供達や孫達、曾孫達でね」
「迎えてくれるんだ」
「自慢だけれど皆私の家族よ」
ビリーナは胸を張って言いました、鶏なので元々突き出ている胸が普段以上に突き出されています。
「だからね」
「それでだね」
「皆でお迎えするわね」
「賑やかになりそうだね」
「ご馳走も用意するわよ」
こちらもというのです。
「その時は」
「美味しいものもなんだ」
「そうさせてもらうわ」
「ではだね」
「待っているわよ」
「機会を見てそうさせてもらうね」
「宜しくね」
二羽は親しくお話をしました、そしてです。
トロットはドードー鳥を見て言いました。
「貴方もアリスは知ってるわね」
「うん、知ってるよ」
その通りという返事でした。
「彼女のことはね」
「やっぱりそうよね」
「何かいつも走ってお話をしているね」
「物語の中ではそうよね」
「せわしない娘だね」
「あの娘は基本そうよね」
「僕が見る限りね、まあね」
ドードー鳥はこうも言いました。
「僕はマイペースだから」
「そう見えるかも知れないっていうのね」
「それだけかも知れないね」
「そうも思うのね」
「うん、ただ面白い娘だね」
アリスについてもこうも言うのでした。
「純粋で物怖じしないでね」
「それで好奇心旺盛でね」
「面白い娘だね」
「私もそう思うわ」
トロットはドードー鳥に笑って答えました。
「あの娘はね」
「面白い娘だね」
「お伽の国に相応しい娘だわ」
「全くだね」
「あれっ、といいますと」
ナターシャは今のトロットとドードー鳥のやり取りにはっとなってそのうえでトロットに対して尋ねました。
「アリスも」
「そうよ、オズの国にいるのよ」
「そうなんですね」
「ルイス=キャロルさんもね」
この人もというのです。
「今はね」
「オズの国におられるんですね」
「それでいつも数学や物理をして」
そうしてというのです。
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