第四百八十三話 強くなろうともその十五
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「これで満足か」
「かなりと答えておこう」
声が応えてきた。
「君達の今の強さも見せてもらったしな」
「だからだな」
「いい戦いも見せてもらった」
こちらもというのだ。
「実にな」
「そうか、そして次はか」
「ははは、今は止めておこう」
声は戦いをという道三に余裕のある笑みを返した。
「それはな」
「今はか」
「楽しみは後に取っておくものだ」
「だからか」
「決戦の時に楽しもう」
「それは何時よ」
信奈は声にきっとした顔で問うた。
「一体、それにあんたが誰かわかってるしね」
「それならだな」
「出て来なさい、姿見せないで恰好つけてる訳じゃないでしょ」
「如何にも。では姿も現わそう」
こう言ってだった。
その声の主スサノオは姿を現した、それはデストロン首領の姿だった。
その姿でだ、彼はさらに言った。
「これでいいだろうか」
「ええ、それで決戦の時になのね」
「戦いたい、五十日後この学園に総攻撃を浴びせる」
スサノオはこのことを宣言した。
「怪人の数は今回より遥かにだ」
「出すので」
「そうしてだ」
「私達との決戦を楽しむのね」
「私も最後に出てな」
そうしてというのだ。
「楽しむ」
「わかったわ、五十日後ね」
「朝の六時からな」
「決戦ね」
「そうさせてもらう、ではその時にまた会おう」
「その時があんたの負ける時よ」
「その域だ、諸君等の健闘を楽しみにしている」
最後にこう言ってだった。
スサノオは姿を消した、それを見届けて戦士達は今の戦いが終わったことを実感した。だが戦いが終わってすぐにだった。
変身を解いた桐生は携帯でメールを送った、それが終わってから彼は信奈達に顔を向け確かな声で告げた。
「もう他の世界の皆呼んだからな」
「他の世界でスサノオと戦ってきた」
「ああ、皆な」
まさにとだ、桐生は義晴に答えた。
「そうしたからもうすぐ来る」
「そうですか、他の世界から」
「一体どんな人達か心配です」
気弱な半兵衛は実際にそうした顔になっている。
「一体」
「ああ、そんなに悪い奴はいないからな」
万丈が言ってきた。
「だからな」
「心配しなくていいですか」
「それは安心してくれ」
「万丈さんがそう言われるなら」
「癖の強い奴は多いけれどな」
それでもというのだ。
「それは安心してくれ」
「それでは」
「あんた達にそっくりな奴も多いからな」
「そうですか」
「そこも楽しみにしておいてくれ」
「わかりました」
「もう来たでおじゃるな」
近衛は前を見て言った、もうそこにはスサノオはいないが。
そこに多くの者が来ていた、その彼等を見て言うのだった。
「では早速でおじゃる」
「会おうな」
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