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絶撃の浜風
外伝 赤城編 01 ミッドウェーと回想
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ね? せめて私たちの前に出て囮で体を張るなりしてくれれば、あんな状況でも力押しで何とかなったと思うんですけど。戦力は圧倒的にこっちの方が上だったんですから

まったく、あんなデカい図体して、何のための装甲なんですかって事ですよ! 淵田や村田達が怒るのも無理ないですよ・・・・・・あ、あくまで中の人の事ですから」




赤城の言う所の中の人とは、本山六三八と麻雲中将、それと白島鶴人に他ならなかった





赤城は断言する




「この三人がいなければ、そして多聞さんが指揮を執っていたとしたら、真珠湾でエンタープライズを逃す事も、ミッドウェーで敗北する事もありませんでしたね」




そして続ける




「それ以前に・・・あいつですね・・・・長野修己海軍軍令部総長・・・・あの男がいなければ、そもそも真珠湾攻撃なんて行われなかったでしょう」






 軍令部総長・・・それは陸軍、海軍それぞれの軍を統括する実質的なトップであり、内閣や天皇陛下でさえ、それを止める事は出来ない


 特に海軍軍令部総長である長野修己はコミンテルンとの交友関係が噂されており、国体の破壊と、背後にそれを支援する存在が見え隠れしていた





 さもありなん、十年以上も前から真珠湾攻撃をやりたくてやりたくてそこら中で吹聴して回っていた本山六三八を、連合艦隊司令長官の任期が切れていたにもかかわらず、ゴリ押しして続投をねじ込んだのは長野修己であった。あの男に・・・・本山に続投させたらどうなるか・・・・わかっていたはずである



それを危惧していたのは源田や山口だけではない・・・・多くの将官が、それを懸念していたのである










「まぁ、私は人間のそういった部分には興味もありませんし、干渉する気もありません・・・・ですが・・・・」

 




 艦娘として復活してからの赤城は、大本営に全てを委ねる事の危険性を危惧していた。大日本帝国海軍軍艦としての出自がある以上、軍務を全うし、人に従いたいという欲求・・・本能じみた感情はある・・・・だが、






「私たちが沈んだ事で、祖国は敗戦への道を辿る事になった・・・まぁ、人と人同士の争いの結果に関しては、甘んじて受け入れましょう・・・でも・・・・・」













「・・・人類存亡の幕引きを、自ら行おうとする愚か者には、それ相応の《おしおき》が必要ですね・・・・・」











利根 01 利根四号機  及び

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