第一章
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食べ残さない
谷田吉広は今交際相手の山田真理華と共にファミリーレストランで食事を摂っている、一九〇はある長身で四角い顔と角刈りの髪の毛の見るからに男らしい顔立ちである。
見ればかなりの量を食べている、ハンバーグにラーメンにサラダにカツカレーそして海老フライとだ。
そういったものを食べつつ真理華と話しているが。
真理華はその奇麗な切れ長の目で小さな紅の唇を持つ顎が尖った顔で彼に言った。背は一五〇程で華奢な感じだ。長い黒髪はふわりとしている。二人共服装はラフなものだ。二人は同じ職場で働いてそこで知り合って交際しているのだ。
「あの、吉広君っていつもよく食べるわね」
「この体格だからね」
谷田はこう真理華に返した、その間も食べている。
「だからね」
「食べるのね」
「身体も動かしてるしね」
「お仕事終わったら絶対にジムに行ってるわね」
「そこで身体を動かして」
そうしてというのだ。
「汗もかいてるから」
「余計によね」
「お腹が空いて」
それでというのだ。
「食べる量もだよ」
「多いのね」
「うん、僕はね」
「いつも見事な食べっぷりね」
真理華は微笑んでこうも言った。
「本当に」
「そう言ってくれるんだ」
「私少食だから」
自分のことも話した。
「観てい惚れ惚れするわ」
「そうなんだね」
「うん、じゃあこれ食べて」
真理華は自分が食べているシーフードドリアも見つつ話した。
「それでね」
「本屋さん行こうか」
「そうしましょう」
こうした話をしてだった、二人は食べ終わった後で次は本屋に行ってそれぞれが買いたい本を買った。二人は仲良く付き合っていたが。
その中で真理華はあることに気付いた、それは何かというと。
「そういえばね」
「そういえば?」
「吉広君ってよく食べるけれど」
二人で真理華の部屋で一緒にゲームをしながら話した。
「残さないわね」
「食べたものを」
「そうよね」
「残すの嫌いなんだ」
谷田ははっきりと答えた。
「それはね」
「だからなの」
「そう、それでね」
その為にというのだ。
「いつもなんだ」
「残さず食べるのね」
「子供の頃親に言われたんだ」
「残さないって」
「流石におうどんのつゆやラーメンのスープは残るけれど」
それでもというのだ。
「他のね」
「お葱も残さないわね」
「それでハンバーグとかの付け合わせのお野菜もね」
「キャベツの千切りとか」
「そうしたのもね」
「残すなって言われてるの」
「うん、残したら」
そうすると、というのだ。
「食べものは粗末にしたら駄目だって」
「そう言われたから」
「それでなんだ」
「いつも残さないのね」
「そうしてる
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