第十幕その一
[8]前話 [2]次話
第十幕 ドードー鳥とチェシャ猫
一行は氷の原の中を進みそこも越えました、そして。
さらに先を進むと今度はやたらと上に下にと高低が激しい場所に出ました、草原ですが兎角高くなったり低くなったりしています。
その中の黄色い煉瓦の道を進みつつです、ナターシャは言いました。
「何が上ったり下ったりで」
「普通の道の様でね」
トロットが応えました。
「上下があって」
「歩く距離もありますね」
「ここはそうした場所なの」
トロットが答えます。
「平原じゃないの、けれどね」
「それでもですか」
「山道でもないの」
「その中間みたいな場所ですね」
「丘が幾つも連なっている」
そうしたというのです。
「そうした場所なの」
「それがここですね」
「そう、そしてね」
トロットはさらにお話しました。
「ここにも面白い住人がいるのよ」
「そうなんですか」
「オズの国だからね」
それでというのです。
「ここにもね」
「面白い住人がいるんですか」
「だから会う時を楽しみにしていてね」
「わかりました」
「そういえばそうだったね」
キャプテンはトロットのそのお話を聞いて言いました。
「ここにも面白い住人がいたね」
「そうでしょ」
「オズの国ならではのね」
「さて、どんな人達か」
ビリーナも言います。
「楽しみにしていてね」
「オズの国だから」
ナターシャはこのことから考えました。
「人間とは限らないのよね」
「人間でなくても喋るしね」
このことはカルロスが言いました。
「オズの国は」
「犬も猫もで」
恵梨香も言いました。
「それでかかしさんや樵さんみたいな人達もいるし」
「だからね」
ジョージが続きました。
「住人といってもね」
「色々な人がいるし」
神宝も言いました。
「果たして誰かだね」
「ははは、私もその中の一人だしね」
カエルマンが笑って言ってきました。
「人間でない住人のね」
「わしもだよ」
前ノーム王も言ってきました。
「種族は人間でないよ」
「というか人間だけが住人というのは」
クッキーはオズの世界の人として言いました。
「むしろその方が」
「違和感がありますか」
「はい」
こうナターシャに答えました。
「私としては」
「オズの世界にいますと」
「そう思います」
「それが普通ですからね」
「オズの国では。不思議に満ちていて」
そうしてというのです。
「そして」
「そのうえで、ですね」
「色々な住人がいることも」
「普通ですね」
「ですから」
それでというのです。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ