第四百八十三話 強くなろうともその七
[8]前話 [2]次話
「スーパーの半額は欠かせないですう」
「だからそこまでしなくてよくてな」
「けれど止めないですよね」
「それでも意識しなくていいんだよ」
そこまではというのだ。
「別にな、普通の食材いいんだ」
「そうなんですね」
「人参でも義元ちゃんだと高級な店で買うだろ」
義元の贅沢さから察して話した。
「そういうのでなくてな」
「俺の家みたいな感じですか?」
ここで言ったのは義晴だった。
「つまりは」
「そうだよ、あくまで普通でな」
「いいんですね」
「そうだよ」
こう言うのだった。
「本当にな」
「そういうことなんですね」
「普通の店で買った普通の食材でな」
「ですが節約はしてもですね」
「いいからな」
それは否定しないというのだ。
「けれど意識しないで」
「それで、ですね」
「やっていこうな」
「何かこの面子普通の金銭感覚の娘も少ないんですね」
「そこには私も入るな」
義景も言ってきた。
「そうだな」
「僕はまあ普通だよね」
信行は自分でこう言った。
「贅沢でもなくてせこくもなくて」
「お前はな、ただこいつはな」
義景にはジト目で述べた。
「自分で言う通りな」
「自覚している、趣味に金は惜しまない」
「けれど義元ちゃんや元康ちゃんと比べたらな」
「普通か」
「二人共極端だからな、十兵衛ちゃんにしても」
「あと勝家が考えなしで使うので」
長秀が言ってきた。
「零点です」
「あたしそんなに使うか?」
「すぐに食べることに使うので」
だからだというのだ。
「かなり」
「そうなんだな」
「だから私いつも言ってるでしょ」
信奈は勝家にも告げた。
「お金は計画的によ」
「あたしそれがないですか」
「全くね」
事実そうだというのだ。
「あんた頭使わないから」
「子供の頃から脳筋で」
それでとだ、長秀はあらためて話した。
「何でも考えないので」
「だから目を離すと大変なんですよね、勝家さん」
成政も言うことだった。
「力は強くて体力あって頑丈で一途で純粋なんですが」
「本当に頭使わないのよね」
信奈もまた言った。
「この娘は」
「そこが困りますからね」
「お金の使い方もね」
「目が離せないです」
「ただ借金はしないので」
長秀は勝家のこのことも話した。
「そのことは満点です」
「借金はするなよ」
「後々大変だからな」
「それは止めておけよ」
三羽が言ってきた。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ