第十七章
[8]前話
「それがどうしたんだ」
「日本一になったのはオリックスじゃないぞ」
「ヤクルトだ、それが現実だ」
「下らない下馬評なんてもう知るか」
「どれだけオリックスヨイショしても変わらないぞ」
「あいつ等は負けたんだ」
このことは厳然たる事実である、幾ら何らかの考えでオリックスを持ち上げようともシリーズ後でそうしても彼等は負けたのだ。下馬評通りにならず。
負けは負けだ、オリックスは負けたのだ。そしてヤクルトは勝ったのだ。これこそが事実であるのだ。
ヤクルトファン達はその事実が誰よりもわかっている、だからこそ今言うのだった。
「今年日本一になったのはヤクルトだ」
「最下位からそうなったぞ」
「初戦打たれたマクガフが胴上げ投手だ」
「誰もが全力を尽くしてくれた」
「シリーズMVPは中村がなったんだ」
ここぞという時に打ち力投する投手陣をリードで支えた彼が受賞した。
「ヤクルトの中村が獲得したんだ」
「そして高津は胴上げされた」
「日本一はヤクルトがなったんだ」
「あれだけ言われていた下馬評をものともしないでな」
彼等はこのことを心から喜んだ、それが事実だからこそ。
ペナントもシリーズもヤクルトが制しその何よりの証であるフラグは神宮に掲げられた、ヤクルトナインもファン達もその二つのフラグを見て笑顔になった。それが何よりの証であるとわかっているからこそ。
下馬評を覆し 完
2021・12・19
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