第一章
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毎日会いたくて
由里子はふわりに笑顔で言った。
「お散歩行くわよ」
「ワンワンッ」
母にそう言われるとだった。
ふわりは自分からケージを出て彼女の前にちょこんと座って目をキラキラとさせて待った。母はその彼女の首輪にだった。
ケージを付けた、そうしてだった。
散歩に出た、その途中でだった。
ふわりの妹達がいる家に寄った、そうしてだった。
家に入れてもらうとだった、家の主婦由里子から見て夫の親戚である彼女に言った。
「今日もお邪魔します」
「ふわりちゃん連れて来てくれたのね」
「はい」
彼女に笑顔で答えた。
「この通り」
「そうね、じゃあお家にあげてあげて」
「そうしますね、足を拭いて」
そのうえでと話してだった。
由里子は実際にふわりの足を拭いてだった。
彼女と共に家に上がった、そうして言った。
「じゃあ今日も」
「ええ、ふわりちゃんをね」
「あの娘に会わせて下さい」
「姉妹だからね」
家の主婦もこう言ってだった。
ふわりを抱く由里子を部屋の中に案内した、すると。
二人の赤ん坊が床の上に寝ていた、その二人のところにだった。
由里子が下ろしたふわりは駆け寄って座り込んでその顔を見て目をキラキラさせて見守って尻尾をピコピコと振っていた。
だが暫くするとだった。
ふわりは部屋の端においてあるおむつのところに向かってそれを加えて主婦のところに来て座って差し出した。
「おむつ替えないと駄目なのね」
「ワンワン」
主婦がおむつを受け取るとだった。
ふわりはその通りと鳴いて応えた、そしてこの時もだった。
尻尾をピコピコと振っていた、主婦は赤ちゃん達を見て下の娘のおむつを替えてから由里子に話した。
「この娘が来たらいつもこうしてくれるわね」
「そうですね、おむつを替える必要があると持って来てくれて」
由里子は彼女に笑顔で答えた。
「何かあっても来て教えてくれて」
「赤ちゃん達が起きたら一緒に遊んで」
「それも優しく」
「おもちゃも持って来て」
「本当にいいお姉さんですね」
「賢くて優しい、だからね」
それでとだ、主婦は由里子に笑顔で話した。
「私もふわりちゃんがお家に来てくれるのが楽しみなの」
「そうなんですか」
「毎日ね、ふわりちゃんが見られて」
娘達の姉である彼女がというのだ。
「うちの娘達にこうして接してくれるからね」
「そのことも見られてですね」
「ええ、それでね」
その為にというのだ。
「私はね」
「楽しみですか」
「ふわりちゃんが来るのがね」
「それは何よりです、この娘は誰かの役に立ちたいんです」
由里子はふわりのこの考えを話した。
「可愛がって大事にしてもら
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