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非日常なスクールライフ〜ようこそ魔術部へ〜
第115話『遅延』
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よ影丸。まだどっちのチームが勝つか決まってないだろ?」

「けど、あの黒い雷使うガキはそれなりに戦えるぞ。女相手にゃ負けねぇだろ」


1回戦にて相手を一撃で倒した終夜の活躍を知っている影丸は、次の試合は彼に分があると考えている。
しかし、アーサーはそうではないといった様子だ。影丸の発言を聞いてふっと笑うと、


「わからないよ。──彼女、"組み手"で1桁の順位だから」







「……あ」


次の試合への期待を胸に自陣に戻ろうとした晴登の目に、グッと親指を立てて満面の笑みを浮かべている終夜の姿が映る。
そんな無邪気な笑顔に釣られて、晴登も笑顔で終夜の元に駆け寄った。


「部長!」

「よくやった。本当によくやったよお前」


晴登が何かを言うよりも先に、感極まる終夜が背中をバンバンと叩いてくる。その加減のなさが、彼の喜びを何よりも如実に表していた。


「いや〜最初に吹っ飛ばされた瞬間はヒヤヒヤしたぜ」

「それは俺もですよ……」

「それでもお前は勝った。それで十分だ」


これ以上ないくらいの喜びようの終夜を見て、晴登も嬉しくなってくる。自分が誰かの役に立てたというのは、とても達成感があった。



「──後は俺に任せろ」



終夜の目の色が変わる。後輩の勝利を喜ぶ先輩の顔から、チームの命運を担う部長の顔へと変わっていた。

相手は強い。舞や風香を見て、そう思わない訳がない。その上、次は相手のリーダーが出てくる。今までで最も過酷な戦闘(バトル)になるだろう。

それなのに、今の終夜を見てると不思議と負ける気がしなかった。


「っしゃあ、行ってくるか──」


『え〜っと、ここで緊急の連絡です! 次に予定されております、【日城中魔術部】対【花鳥風月】の3本目の試合の開始時間を、19時に変更するとのことです!』


「「……え?」」


予想外の連絡に、2人の呆気にとられる声が重なった。






詳しい説明もないまま、魔導祭は一度お開きとなった。19時に再び会場に集合するまで、晴登たちはホテル待機を命じられる。

しかしホテルに戻ってきた晴登は、自室に帰るよりも先にある部屋の扉をノックしていた。


「はーい」

「結月、体調はどう──」

「ハルトー!!」

「おわっ!?」


中から返事を聞いてドアを開けた瞬間、勢いよく結月に飛びつかれた。いきなりの出来事で受け止めきれず、晴登はそのまま後ろへ尻餅をついてしまう。


「いてて……って、身体は大丈夫なの?! 安静にしてなきゃダメなんじゃ……!」

「何かよくわかんないけど平気だよ!」

「よくわかんない
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