ハーケン会戦〜剣聖の策の始まり〜
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「……わかっておる。儂らが今から行おうとすることは12年前の”百日戦役”の件同様――――――いや、”百日戦役”以上の”悪行”である事を。――――――だが、儂らは”軍人”で、その儂らの指揮権を持つ帝国政府―――――ギリアス・オズボーン宰相の意志が”メンフィル・クロスベル連合軍との戦争の勝利の為にリベールに侵略”する事ならば、儂らは軍人として……そして、祖国を勝利に導く為にも職務を全うするのみじゃ。」
「が、学院長………」
「ったく、”黄金の羅刹”達領邦軍の連中はともかく、同じ正規軍の”隻眼”達みたいにもう少し柔軟な考えは持てないのかよ……」
「まあ、ゼクス中将達がヴァイスラント新生軍に合流した一番の理由は”アルノール家の懐刀”と称されたヴァンダール家の一員であるゼクス中将だったからエレボニア皇族の一員たる皇女殿下の説得を受け入れた事だと思うけどね……」
辛そうな表情を浮かべた後重々しい様子を纏って語るヴァンダイク元帥をトワは辛そうな表情で見つめ、呆れた表情で呟いたクロウにアンゼリカは複雑そうな表情で指摘した。
「―――――でしたら、アルノール皇家の一員である兄上と僕――――――いえ、”現エレボニア皇帝たる父上の代理人の権限である帝位継承権”を持つ僕の”勅命”でもリベールへの侵略を中止する事はできないんですか!?」
「セドリック……」
真剣な表情を浮かべて大声を上げてまでヴァンダイク元帥に問いかけるセドリックの様子をオリヴァルト皇子は静かな表情で見守っていた。
「恐れ多い事ですが、例え皇太子殿下―――――いえ、皇帝陛下自身の”勅命”であろうともリベールへの侵略を中止することはできませぬ。”儂ら帝国正規軍の指揮権を持つのはアルノール皇家の方々ではなく、帝国政府なのですから。”」
「その帝国政府を率いる宰相たるギリアス・オズボーン自身がもはや宰相――――――いや、”帝国政府の一員として不適切な人物”と理解してもなお、私達の”勅命”にも従わないつもりなのですか?」
ヴァンダイク元帥の答えを聞いたオリヴァルト皇子は真剣な表情を浮かべて問いかけた。
「……………不敬と承知しておりますが、それでも従う事はできませぬ。」
「学院長………」
「ったく、頑固にも程があるだろ。」
オリヴァルト皇子の問いかけに答えたヴァンダイク元帥の様子をガイウスは複雑そうな表情で見つめ、アッシュは呆れた表情で呟いた。
「………オリヴァルト殿下、皇太子殿下、それにZ組の皆も。儂はこの戦争を”エレボニア帝国の勝利という形で乗り越える事”ができたら必ずギリアスを”斬り”、その首を殿下達に捧げた後その場で儂も自害し、ギリアスと儂の首を殿下達に捧げる事でリベール侵略とクロイツェン州全土の”焦土作戦
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