暁 〜小説投稿サイト〜
最期の祈り(Fate/Zero)
眠れない夜(彼女の信じたもの)
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答える切嗣と、さらっと酷いことを言ってのける本音。
「……お前のギャグはいつもツッコミ辛いんだ」
多少涙目になっている一夏に追い討ちをかける箒だが
「うう、箒なら分かってくれると思ったのに……」
「……まぁ、ギャグとしては悪くなかったぞ」
涙目で見つめられて、急にデレた。


こんどの闘いへの極秘会議と称して、4人は食堂の一角に集まっていた。……最も、回りを好奇の視線が囲んでいるので極秘もへったくれもあったものでは無いのだが。
「まぁ、冷静に考えて、オリムーの勝率は無いに等しいね」
「うっ……」
何故か胸を押さえる素振りをする一夏。
「まぁまぁ。とりあえず、ISが来るまで何か訓練をしておくといいよ」
そんな一夏をフォローする切嗣。
「訓練か……そうだ。一夏、まだ剣道を続けているよな」
箒が、何か閃きたという風に提案する。恐らく、剣道という実践を通じて、実戦の勘を養うという考えだろう。
着眼点は悪くない。剣道がどれ程実戦に近いかは個人差にも依るだろうが、1週間後に控えた戦いを前に対策を打つというのなら、限り無くベストに近いだろう。ただ一つ。
「おい何故顔を背ける?」
「あの〜箒さん、怒らないで聞いてくださいね?」
「何を言って……まさか止めたのか!?」
「中学3年間帰宅部でした……」
彼が剣道を続けていたという大前提が崩壊しなければの話だが……
「」
「は、はは……」
呆れて物も言えない箒、笑うしかない切嗣。
「使えないね〜」
「のほほんさん、俺に対する突っ込みキツ過ぎない!?」
多少ブラックな本音だった。





「遅い!!」
「ぐはっ!?」
放課後、何はともあれ今の一夏の実力を知ろうと、道場に向かった彼らだが
「隙だらけだ……」
「おごっ!?」
得られた情報は、一夏の戦闘力は無いに等しいというものだった。
「……」
「あがっ!?」
既に箒の目からは完全に生気が失せ、寄ってきた一夏をカウンターするという単純労働に辟易しているという表情だった。
「……もういいよ、箒」
目頭を押さえながら、ストップをかける切嗣。
「がー、体が痛い……」
五体投地で倒れる一夏。
「……どうする、切嗣?」
「……少なくとも、箒のプランは無しだね。実戦の勘を取り戻すのに月単位でかかりそうだ」
「鯛もここまで腐ると別の物質になるんだね〜」
腐っても鯛ですらないのか……
「……とりあえず、こんな訓練はどうかな?」
諦め半分といった感じで、ある練習を提案する。
「定番といえば定番だけど、効果は期待出来るよ」
う〜ん、と頭を悩ませる箒。
切嗣が提案したのはよくある、目の前で木刀を振るというものだった。
確かに、敵の攻撃に対する度胸はつく。だが、それだけだ。それだけでは、未だ足りない
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