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下馬評を覆し
第十章
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言うだけだった。
「あと一勝するぞ」
「明日は監督のお誕生日ですし」
「是非勝ちましょう」
「そうしましょう」
「そんなことは気にするな」
 自分のことを気遣うナイン達にもこう返した。
「あと一勝しろ、それだけだ」
「明日でなくてもいいですか」
「一勝するのは」
「そうですか」
「余計なことは気にしなくていい、一勝するだけだ」
 ナイン達にこう告げてだった。
 彼はナイン達を連れてグラウンドを後にした、王手をかけても自身の誕生日を迎えようとしていても彼は冷静であった。
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