暁 〜小説投稿サイト〜
展覧会の絵
プレリュードその一
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れを趣味でやっていたとか」
「殺されても仕方ない奴ではあるな」
 刑事はこの被害者の悪を言いはした。そしてだった。
「実行犯の課長とその部下三人もだったしな」
「ええ、課長は電気ノコギリで八つ裂きにされていて」
「部下三人は生きながら熱湯に放り込まれて煮殺されてたな」
「どっちも普通しない殺し方ですよね」
「昔の拷問じゃないんだ。する奴がいるか」
 刑事は忌々しげに語った。
「それにだ。この社長の秘書だってそうだっただろ」
「この社長と共謀して売春やらせてた奴でしたね」
「女のな。昨日だったな」
「ええ、所轄は違いますが」
 それで詳しいことはわからない。だがそれでもなのだ。
「自宅で殺されてましたね」
「両手を縛られて天井から吊るし上げられてだったな」
「はい、乳首や性器を切り取られていて」
 またしてもだ。猟奇殺人だった。
「身体の肉をゆっくりと、鮟鱇みたいに切り取られて」
「そんな殺し方だったな」
「しかもやっぱり生きながらだ」
 生きながらだ。嬲り殺しにされていたというのだ。
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