第六百四十三話 カルトとは何かその三
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「あくまで」
「それでか」
「宗教はその人の問題だ」
信仰の話もした。
「それでどうにか言うことはな」
「しないか」
「その人がしてだ」
そうしてというのだ。
「善行を積めばいい」
「そういうことか」
「尚俺は仏教徒じゃない」
タムタムはこのことも話した。
「しかし別に他の宗教の行いでもな」
「いいことならいいな」
「連合はそう考えるな」
「そうだな」
それはとだ、フランツも頷いた。
「広くな」
「宗教は等しい」
「どの宗教もな」
「そして同時に色々な宗教が存在していてな」
「それが普通だ」
タムタムも話した。
「連合ではな」
「そして色々な宗教施設が一つの街にある」
「それも普通だ」
「そしてどの宗教の聖職者も争わない」
「そうだな」
「イスラムだと聖職者じゃないな」
このことはフランツも知っている、イスラム教の常識の一つでありフランツもまた知っていることであるのだ。
「法学者だな」
「しかしな」
「別に他の宗教ともだな」
「揉めない」
そうだというのだ。
「むしろ揉める方がだ」
「おかしいな」
「馬鹿な話だ」
タムタムは一言で述べた。
「宗教が違うだけで戦うだのな」
「そんなことはだな」
「愚かだ、しかしな」
「それでもだな」
「エウロパでは違った」
「あいつ等は戦争が好きだな」
「戦争も好きだがな」
タムタムは苦い顔で話した。
「それ以上にな」
「好きなものがあるか」
「残虐行為だ」
「それか」
「そして搾取と収奪だ」
こうしたこともとだ、苦い顔のまま言うのだった。
「自分達より弱いと見るとな」
「容赦なくか」
「そうしたことをする」
「それがあいつ等か」
「特に貴族はな」
彼等はというのだ。
「そうだ」
「あいつ等はそうか」
「カルト教団も厄介だが」
「あいつ等はか」
「カルト教団よりもな」
危険だと先程まで話していた彼等よりもというのだ。
「邪悪だ」
「邪悪か」
「民のことなぞ考えない」
一切というのだ。
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