最終話 再会その一
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最終話 再会
希望は春休みの間もランニングを続け勉強もしていた。己を律し続けていた。
この日も走った後で御飯を食べていた。その彼にだ。
おばちゃんとぽぽちゃん、一緒に食べている二人が穏やかな笑みで彼に問うた。
「今日もやろ」
「ちょっと行ってくるんやな」
「うん。学校に行ってね」
学校に行くのは部活だった。写真部の部活は春休みもあるのだ。
「それからね」
「そうか。行ってきいや」
「お弁当もあるさかいな」
「今日のお弁当何かな」
希望は朝御飯を食べながら二人にそのお昼のお弁当のことを尋ねた。
「何なのかな」
「鰯やで」
「鰯を炊いたのやで」
まずはメインのおかずからだ。二人は希望に答えた。
「それと人参と牛蒡炊いたのあるさかいな」
「それも入ってるで」
「あっ、昨日の晩御飯の残りだよね」
そのメニューを聞いてだ。希望は笑顔でこう言った。
「そうだよね」
「そやで。それでええやろ」
「希望鰯も好きやさかいな」
「魚はどれも好きだからね」
無論鰯もだとだ。希望は笑顔で答えた。
「だからね」
「そやな。そやったらな」
「ほなそれ持って行きや」
「そうするよ。お弁当も食べてね」
「あの娘のところ行きや」
「そうしてくるんやで」
「そうするよ」
希望も笑顔で返してだった。朝から御飯をしっかりと食べる。丁度食べ終わり歯磨きも終えた時だ。家のチャイムが鳴ってだった。
それに出ると真人がいた。彼は笑顔でこう希望に言ってきた。
「おはようございます」
「うん、おはよう」
希望は既に制服に着替えている。無論真人もだ。そのそれぞれの制服姿でだ。
お互いに挨拶をして学校に向かう。希望の家とは目と鼻の先にあるそこに。
その学校の門を見ながらだ。真人は笑顔で希望に述べた。
「冬も終わってですね」
「もうちょっとしたらだよね」
「二年の一学期ですよ」
「早いね。もうだよね」
「そうですよね。一年といっても」
「あっという間だよね」
希望は校門を見ながら話す。八条学園のその門を。
「入学して気付けばだからね」
「はい。二年の一学期のはじまりです」
「去年の今の頃僕はずっと友井君といたよね」
「でしたね。あの時は」
「うん、そうだったね」
こう話すのだった。真人と共に。
「入学してすぐにね。あんなことがあって」
「その一学期でしたね」
「うん」
この話もだ。今はだった。
希望は何でもなく返せた。克服したからだ。
「あのことがあったね」
「そして僕もまた」
真人もだった。あの
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