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魔法科高校の劣等生の魔法でISキャラ+etcをおちょくる話
第二百六十九話
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の一つは終わったようだ。

「じゃぁ2つ目。おどれの吸血鬼化についてや」

「ふむ。力が欲しかったから。じゃ納得してくれませんか?」

「それなら他の怪異でも、それこそ今憑依させとる猫又でじゅうぶんやろ」

と俺の頭にピンと立っている猫耳に目を向けた。

「それはもう私に運が味方したからですよ。ドイツ旅行の際に、旧デストピアと遭遇し、すったもんだあってイギリスまで追ってきたので調伏しました」

「ふーん。じゃぁやっぱ聖剣事件は」

「ええ、まぁ私です。ですがあのときやった事は吸血鬼になる前、魔法使いとしての私でもできる事です。ヤツの血は一滴も飲んでませんし」

「あの殺し方。吸血鬼の残虐性の発露とちゃうんか?」

「ああ、それは関係ないですね。アレは両親の仇討ちでしたから」

「詳しく聞いても?」

「アレは昔日本の研究所にいましてね。私の両親の研究結果を奪い、両親を殺した主犯ですよ。
だから殺した。因果応報です。
たとえその時にオカルトの力を使っていても、この件だけは貴方方や司法に介入はさせません」

司法が介入するのはそもそも不可能だ。

何故なら証拠がないから。

影縫さんは出された紅茶を全て煽ると立ち上がった。

まったくブレのない、綺麗な動きだ。

「お帰りですか? 朝ごはんご一緒にどうです?」

「いらん。さっき食べてきた」

「そうですか」

見送ろうかと思ったが、彼女はスタスタと出ていった。

しかしリビングのドアを開ける前、ドアノブを捻って、押す寸前でピタリと止まった。

「今日ここに来たのは、臥煙先輩の遣いや」

「随分とまぁ信頼されてないこって」

「『私が言ってもはぐらかされるから』やって」

「それはアレの聞き方が悪い。はぐらかしてほしそうなアレが。
まぁ、アレはボロを出させてもっと情報を聞き出したいんでしょうけど」

「同感」

「でしたらさっきのキレ芸は演技ですか」

「いや。本心や。理由はどうあれ、自ら怪異の道に踏み入れた愚か者には、相応の対応をとる。当たり前の事や」

フッと笑った影縫さんは、ほなまた、と言って本当に出ていった。

コタンジェントの上に乗って。

「もう一眠りくらいするか」

茶菓子とティーカップをシンクに置いて、二階へ上がる。

寝室の戸を開けると、箒は眠っている。

さっき眠らせたしな。

「くゅ…。影縫さんかえったのか」

ベッドに入ろうと手をついた瞬間に問われた。

「効いてなかったか」

「いや…効いてるぞ。ねむい」

そう言って箒はモフッとした尻尾で俺を抱き寄せた。

「ふにゃっ」

尻尾で巻き取られ、ベッドに引きずり込まれる。


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