第六百四十二話 修羅道その十二
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「カルトはな」
「異様に金に汚いな」
「何だかんだで集めるな」
「そこも見るんだ」
「それでわかるんだな」
「インチキだとな」
その宗教団体がというのだ。
「やたら好戦的でだ」
「教理がつなぎ合わせでか」
「教祖は生き神様でだ」
個人崇拝でというのだ。
「しかも金にだ」
「汚いか」
「やたら政治的野心がある」
「政治にもか」
「政教分離なぞ無視してな」
連合ではよく言われているこの原則をというのだ。
「これはエウロパでも無視していない」
「じゃあカルト教団はエウロパの連中以下か」
「俺はそう思う」
タムタムは否定しなかった。
「エウロパは外敵だがカルト教団は内の敵だ」
「連合の中のか」
「病気みたいなものだ」
それがカルト教団だというのだ。
「放っておくと悪化する場合がある」
「癌みたいなものか」
「近いな」
この時代では克服されているがやはり油断していると危ないものでよく悪いものがそれだと言われる。
「実際に」
「そうか、癌か」
「だからだ」
「放っておいてはいけないか」
「その正体を見破ってだ」
そうしてというのだ。
「世に知らせる」
「そうするべきか」
「そうすれば人は近寄らなくなくなってだ」
その教団にというのだ。
「工作も見抜く」
「自分達の姿や名前を隠してそうしてもか」
「そこにいると察してな」
そうしてというのだ。
「工作にもな」
「かからなくなるか」
「だからだ」
それ故にというのだ。
「俺はだ」
「そうした連中を教えていくか」
「そうすればカルト教団という癌細胞は弱まり」
そうしてというのだ。
「やがてはな」
「なくなるか」
「次第に力が弱まり」
そうなってというのだ。
「そしてだ」
「消えるか」
「カルト教団は人が信じてこそだ」
例えそれがどれだけ歪んだ思想でまやかしであってもというのだ、それでも人が信じればというのだ。
「力を発揮する」
「信じる人がいたならか」
「それならいないとな」
その逆にというのだ。
「信じる者がな、その場合はな」
「力が弱まるか」
「おかしな奴が一人で言っているだけなら」
カルト教団特有の歪んだ教えをというのだ。
「何の力もないからな、それで教祖が死ぬとな」
「それでか」
「終わりだ」
そうなるというのだ。
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