第一部 1977年
深潭
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マサキは、構造物のそばにあった巨大な縦穴に入っていた
底知れぬ深さと闇、地表とは違って寒さすら感じる
次元連結砲で、手当たり次第に破壊し進んでいくが、まるで迷路
地図を作るべきか、悩んだが、どうせ地上諸共消滅させる心算だったので、気にせず進む
雲霞の如し敵は、砲の連射でも間に合わないほどので、嫌気がさす
おそらく戦術機の速射機関砲などでは簡単に弾切れを起こすであろう
無限のエネルギーを持つ次元連結システムだからこそ出来る方法であった
作戦指揮所は俄かに騒がしくなる
陝西省、武功空軍基地から核搭載の爆撃機が複数離陸したとの報告が入った
光線級の排除と、地上部隊の後退が進んだ為、核の集中投下の作戦に切り替わったのだ
もっとも15キロ以上離れた地点から継続した重火器による火力投射は継続されている
ヘリや戦術機部隊は補給と整備の名目で退避済み
_失う兵力が少なくて済む_
それが本音であった
核搭載機による航空撃滅戦
中共の対BETA戦では戦術機の近接戦闘が優先されつつあるが、やはり労力が少なく効果の大きい核は捨てがたい
人民解放軍の考え方は核に依存した戦術が優位であった
ゼオライマーは、道を進むうちに巨大な空間に出ていた
白い機体は、爆風と衝撃波で全体が薄汚れており、所々に返り血が染みの様にこびり付いている
次元連結砲をもってすれば鎧袖一触だが、無数に湧いてくる亡者共に、苛立ちを覚えていた
(「化け物どもの巣穴だとすれば、巣の主が居るはずだ」)
その時、轟音と共に見たことのない化け物が表れた
削岩機を思わせる外観に、かなりの巨体
すかさず、メイオウ攻撃を懸けた
出力を抑え、前面に向けた攻撃だった為、崩落は防げたが_最悪の場合はワープすれば済む_、危険すぎる
最新鋭の熱線暗視装置もあるが、心もとない。
電磁波の探査をしてみると直進すれば、50mほど先に巨大な空洞があり、400mほど下降すると行き止まりになっているとの観測結果が出た
(「おそらく奴らの主が居る場所だ」)
推進装置を全速力にして、先へ進んだ
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