課外授業に行こう・4
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とばかりに両手を挙げた直後に額を地面へと擦りつけた。
つまりは土下座。
ガゴン、と痛そうな音を響かせたまま額を地面に着けたまま、守鶴は泣きそうな声ではっきりと宣言する。
《わかった! わかったから脅すな!! 今日から俺は我愛羅の協力しゃ…じゃなくて下僕だっ。それでいいんだろッッ!!!》
守鶴にとってはありえない一言。
それに満足気に頷いたナルトは、守鶴から視線を我愛羅へと向けた。
「というわけだ。俺と一緒に、里を騙してみねぇ? 結構ストレスは溜まるけどな」
守鶴に向けたのとは違う笑みを浮かべ、我愛羅に手を差し出す。それに、我愛羅も恐る恐ると自分の手を重ね、どちらからともなく力を込め握手を交わす。
少し守鶴が可哀相な立場に追いやられたような気もするけど、ナルトと我愛羅が仲良くなるのはいいよなぁ。
と、少し自分を蚊帳の外に追いやっていたんだけどね。突然ナルトの視線が私の方を向く。何だろうと見返せば、ナルトが私の紹介を始めた。
「こいつは夜月 ランセイ。お節介で人に飯を食わせるのが趣味な下忍候補だ。飯についてはお前も覚悟しとけよ。コイツは絶対食わせにくるからな。で、実力はそこそこ。遊んでも死なないレベル。で、俺と――…お前にとっての協力者になるんだろうなぁってヤツだ。ま、その前に飯を食わせられるだろうけどな」
「…飯、か?」
「あぁ。お前ぐらい痩せてると始めは粥だろうけどな」
「……態々?」
「あぁ。態々だ。コイツは作る事と食わせる事が趣味の変なヤツだからな」
……ん?
今、ナルトが感動的な事を言わなかったかな。少しだけど。
けれど何故かご飯の話し。ひょっとして、三食配達して安眠妨害した事を根にもってたりするのかもしれない。
まぁ、肥えさせるつもりでいるのは紛れもない事実だから、何も言えないんだけどね。だって、ナルトも我愛羅痩せすぎだしなぁ…。
ご飯の件で話しが脱線した所で、ナルトがわざとらしく咳払いを一つ落とす。
「ま……飯の件はひとまず置いといて。とりあえずこの三人で同盟を組むって事に文句はないよな?」
疑問系はとっているものの、有無を言わさないナルトの態度に我愛羅と私が視線を合わせ、二人同時に頷く。
「ナルトから紹介があったが、俺は夜月ランセイ。親しい人間はラン、と呼ぶ。よろしく頼む」
軽く自己紹介をしてから右手を差し出す。
ご飯の衝撃が強かったのかどうなのか、我愛羅の瞳に浮かぶのは今までとはまた違った戸惑いを浮かべていたけど、我愛羅もナルトの時と同じく右手を差し出してくれた。
勢いに押されて流されている感が強いのは否めないけど、ナルトも私も我愛羅の敵にはならないからこのまま流されてもらおう。
「………?」
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