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剣製と冬の少女、異世界へ跳ぶ
083話 記憶巡り編 とある視点で見る記憶 その10
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士郎さんが一回気絶したのちに、再び目を覚ますとそこは見慣れた衛宮の家で士郎さんの自室だった。
それで士郎さんも安堵しているのか、良い笑みを浮かべているけどそう簡単に士郎さんに平和は訪れないかのように、なにかのふくらみを感じた士郎さんは布団を捲るとそこにはイリヤさんが入り込んでいた。
しかもその現場をセイバーさんに見られてちょっぴり修羅場?みたいな感じ。

「マスターもなかなかに豪胆だな。士郎の奴には殺されねぇとはいえ、セイバーが黙ってなかっただろ?」
「ええ。でも、シロウは必ず私を守ってくれるっていう自信があったから!」

その自信はどこからくるのだろうか……?
つい先日まで命の取り合いをしていた仲だったろうに。
それで和やかな食卓の風景とはいかずに、凛さんとセイバーさんにイリヤさんの処遇を聞かれる士郎さん。
士郎さんはそれでも「マスターを殺すためではなく、聖杯戦争を終わらすために戦っている」と言い切るけど、やはり凛さん達は今までイリヤさんがしでかした事を許せないらしい。

「まぁ、そうよね……凛さんはアーチャーさんを失ったわけだし……」

アスナがそうごちる。

「聖杯戦争だからと……割り切れないのでしょうね」
「凛さんは魔術師ですが、それでも真っ当な人間でもありますね」

と、凛さん擁護の声が聞こえてくる。
しかし、わたしとしては甘いなぁとも思う。
その考えを押し通せば、後にある悲劇は士郎さんの手によってのイリヤさんの殺害強要で下手すれば士郎さんの信念を捻じ曲げかねない事にもつながるというのに。
そりゃ、大事な相棒を失うのは辛い……。
それでも痛み分けでも生き残った同士でどうにか話し合いで決着をつけないと先には進めないからね。

と、そこにイリヤさんが現れて、凛さんにいつかは消える物、と指摘しながらも、次には士郎さんにお嬢様然とした態度で礼と謝罪をしていた。
イリヤさんもイリヤさんでまさか士郎さんが自身を殺さないでくれるとは思ってもなかったのだろう。
そしてすぐに子供然とした態度で食事を始めた。
そんな態度に凛さんは怒りながらもイリヤさんはまだマスターだという。
はぐれたサーヴァントがいれば、また再契約して襲い掛かってくると。
でも、イリヤさんはそれを否定した。

『私のサーヴァントはバーサーカーだけなんだから……』

と、哀しそうに呟く。

「そう……私がお城で一人で過ごした時間以外はずっと私はバーサーカーと過ごしていた。バーサーカー以外私の望むサーヴァントなんていらない……そう思っていた。まぁ、今となってはランサーとこうして契約しているけど、いつでも私の心の中はバーサーカーとの思い出だけが辛さを癒してくれたのよ」
《姉さん……》

ずっと一人と言う単語が気になるけど、今
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