火は波に呑まれ、鎮まる話。
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で怪我は大したこと無かったのかもしれない。
不思議なことをそういった理由をつけて片付け、僕らもそろそろ帰ることにする。
「終わったね。」
「…にしても、なんだったんだあの化け物…。」
確かに、
背中の怪我は片付けられたとして、あの正体不明の何かをただの敵としては片付けられない。
"アレ"は、なんだったのか。
「じゃあ聞いてみるか?」
「うわ!」
横から突然の声。
振り向けばそこには近野さんのサーヴァント、森長可が。
「え、どうして…」
「マスターに置いてかれちまった!まぁ後は1人で家に帰っててくれってことだろ!」
「いや、そういうことじゃなくて。」
置いてかれたことについては豪快に笑い飛ばすも、気になるのはそこじゃない。
彼は今、聞いてみるか?と言ったんだ。
「知っている人がいるのかい?あのクー・フーリンの皮を被ってたアレを。」
キルケーも気になり、森長可に尋ねる。
彼は迷うことなく頷いた。
「おう、知ってると思うぜ。何せオレ達はあの化け物に対抗する為に集められたらしいからよ!」
「え。」
化け物に…対抗する為?
じゃあなんだ?化け物の正体を知っているどころか、あらかじめ来ることも分かっていたみたいじゃないか。
「…。」
自然と、拳がぎゅうと握りしめられる。
だって、それがわかってれば、事前に対策できていればこんなことには…!
お店だって無事のままで、先輩も怪我しなかったって事になるじゃないか!
「誰!?」
「マイ?」
「それは誰なの!?誰がどう集めて!どこにいるの!?」
なんだか怒りが込み上げてきた。
怒鳴るように言う僕に、隣にいたお栄ちゃんやみんなが驚く。
「待て待て落ち着け。そいつらが誰かって、そう、アレだよ。」
バーサーカーに落ち着けと言われるけど、落ち着いてなんかいられるか。
しかしこの後、森長可から告げられたことによって僕達は驚き、逆に冷静にならざるを得なくなった。
「オレ達を集めてんのはな、アレだ。お前達で言う"生徒会"ってやつだ。」
「生徒…会?」
生徒会。
どうして今、その言葉が出てくるんだ?
「何かの俗称か?」
「いいやまんまだ。なんならお前達の通う学校のだ。」
「…。」
サーヴァントたちの集まりがある。
その存在はお栄ちゃんから聞いて知っている。
しかし、その集まりが生徒会だなんて…。
?
その夜。
夜も静まり返り、警察の調査も終わった元喫茶店だった瓦礫の空き地は未だに立ち入り禁止の札が立てられていた。
しかし、keepoutと書かれた標識テープで囲われたそこには、いないはずの人影があったのだ。
「おい、どういうことだよ
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