183 陰謀主義の公爵夫人
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ちょいすんなよ」
大野が窘めた。
「しかし、あの者達が戦っていた相手は西側の方だ。我々を襲うには方角が違いすぎてここまで襲いに来るだろうか?高速か瞬間で移動できる能力を持たぬ限りはな」
石松が考える。
「そ、そうか・・・」
「いずれにせよ、来る可能性はないとは言えん。頭に入れておこう」
「うん・・・」
かよ子はいつ障壁が来ようと構えなければと覚悟した。
レーニンは地図のような映像である事を確認していた。
「ほう、アンヌ王妃が難を逃れたか・・・」
レーニンは別の部屋へ移動する。
「どこへ行く気だ?」
核となる少年が質問する。
「なに、命を逃れた者に手を貸すのみだ」
ある馬車の群れが大急ぎで走行していた。
「シュヴルーズ公爵夫人・・・。ああ・・・、我が頼りの者、無事であろうか・・・」
一人の王妃が涙を流していた。
「きっとご無事ですよ」
「ええ、そうよね・・・」
長く走り続けた後、ようやく安全と思われる場所に到着した。
「はあ、はあ・・・」
「アンヌ王妃、ここなら安全です」
「ああ、ありがとう」
その時、その場に赤軍の人間が現れた。
「そこの王妃」
「あ、貴方は?確か赤軍の人間ね!」
「ええ、丸岡修と申します」
トランシーバーを取り出す。
「こちら丸岡修。レーニン様、逃げたという王妃と合流に成功しました」
『よかろう。トランシーバーを王妃に貸してやれ』
「はい。こちらでレーニン様と話ができます」
「え、ええ」
アンヌ王妃は丸岡からトランシーバーを受け取った。
「レーニン様」
『アンヌ王妃、無事だったか』
「ええ、何とか。公爵夫人達は?」
『今確認した所、倒されてしまったようだ』
「え・・・!?」
アンヌ王妃は聞きたくない事を耳にしてしまったと思った。
「そ、そんな!!ああ、公爵夫人!!」
王妃は号泣した。
『王妃、哀しいか。それならばお主も戦うが良い』
「戦う・・・?」
『そうだ、その憎しみを平和を司る世界の者やその者どもに肩入れしている者共にぶつけて始末する事だ。お主のいる位置ではそうだな、護符の持ち主が近い。南の方角にいる境界地の護符の持ち主から護符を手にするのだ』
「護符の持ち主・・・。ええ、恨みは晴らすわ!」
『丸岡修。貴様も同行せよ』
「了解」
アンヌ王妃は悲しみと憎しみを込める。
(仇を取るわよ・・・!!)
さり達は境界地の移動の為に領土攻撃班が殲滅した所へまた移動していた。
「お主ら!」
誰かが呼ぶ声がした。
「その声は・・・、清正!」
清正だった。
「二本の槍が治ったんか?」
「ああ、無事、この通りだ」
清正の持つ時の槍、そして空間の槍は元通りになっていた。
「それじゃあ、次へ行きまし
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