暁 〜小説投稿サイト〜
『外伝:赤』崩壊した世界で大剣豪とイチャコラしながら旅をする
襲撃-さいかい-
[6/6]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話
、思わず膝を着いてしまった。

「どうだぁ竜胆。対エネミー用のテーザー銃のお味は?」
「…!!」

聞き覚えのある、声が聞こえた。
これは…この声は…!

「っ!!」
「おっと、動くなよ女。こいつは俺の大事な元部下なんでね。そこまで酷いことはしないが、お前が動くと大変なことになるぞ?うん?」

ザッ、ザッ、と草を踏む足音が迫り、俺のすぐ前まで止まる。
痺れる身体に鞭を打ち、立ち上がろうとするも、

「この野郎がァッ!!」
「ぐぅ…っ!!」

やってきた男に見事なアッパーをくらい、俺はなすすべもなく地面に仰向けに倒れる。

「どうだ?久しぶりの俺の拳骨は?身に染みるだろ?竜胆。」
「おまえ…どうして…?」

俺の顔を覗き込む男。
そうか、納得した
実働部隊の異常なまでの根性、統率された動き、そして多少の犠牲はものともしない命をかろんじた作戦。
これは、やつに教えこまれたんだろう。
てっきりあの時デーモンに皆殺しにされていたと思ったが、どうやら憎まれっ子世に憚るという言葉は本当らしい。

「俺の顔を忘れたとは言わさんぞ竜胆。」
「わすれたくとも…そのきょうれつなかおは、そうわすれられないさ…。」
「上司に生意気な口を聞くなボケェっ!!」

胸を思い切り踏みつけられ、肺の空気を強引に吐き出される。
立ち上がろうにも、反撃しようにも先程のテーザー銃が効いて身体が言うことを聞いてくれない。
刀を握ろうにも、腕が痙攣して握れない。
そして、

「だいぶ調子に乗ってるみたいだな?竜胆。髪も染めて、なんだそれは?流行りのカラーコンタクトってやつか?」
「おまえは、相変わらずみたいだな…山本。」

山本というこの男。
こいつはかつて、俺と同じ会社に勤務していた、
いわゆる俺の元上司であった男だ。

「感動の再会だ。もっと喜べよ竜胆。」


そうして俺は、最も会いたくなかった人物との再会を果たした。


[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ